ほかにもバックアップ新製品「PowerProtect」、ミッドレンジ「Unity XT」など多数、DTW 2019レポート
AI/DL特化のGPU/IPUサーバーなど、Dell EMC製品の新発表まとめ
2019年05月07日 08時00分更新
バックアップ/データ保護の新製品「PowerProtect」を投入
バックアップ/データ保護分野では、新設計のソフトウェア「Dell EMC PowerProtect Software platform」および物理アプライアンス「Dell EMC PowerProtect X400」と、中小企業向けアプライアンス「Dell EMC IDPA(Integrated Data Protection Appliance) DP4400」のより小規模向けバージョンが追加された。
PowerProtect Software platformは、データ保護(バックアップ)/レプリケーション/データ再利用といった機能を提供する新しいデータ保護ソフトウェア。エンドユーザーがセルフサービス運用できるシンプルなインタフェース、ヴイエムウェアのvSphere環境やvRealize Automationとの統合によるポリシーベースのバックアップ/リカバリ自動化機能などを備えており、データ保護の運用管理を省力化する。
これを物理アプライアンスとして提供するのがPowerProtect X400である。SSD/HDDのハイブリッド構成、またはDell EMCのバックアップストレージとしては初のオールフラッシュ構成が選択できる。最大構成時(コントローラー1台+エンクロージャー4台)の有効容量/論理容量はそれぞれ、ハイブリッド構成が352~384TB/3.52~19.2PB、オールフラッシュ構成が400~448TB/4.0~22.4PBとなっている。発表時点での対応ワークロードは、Linux/Windowsの各ファイルシステムとVMware、Oracle Database、Microsoft SQL Server。
PowerProtect Software platform/X400アプライアンスの一般提供開始は今年7月の予定。
またIDPAアプライアンスのエントリーモデルであるDP4400では、これまでの最小構成(物理容量24~96TB)よりもさらに小規模な環境をターゲットとする8~24TBバージョンが追加された。このバージョンでも、ライセンスキーとアップグレードキットの追加購入によって最大96TBまでの拡張が可能となっている。
「VMware SD-WAN by Velocloud」統合のエッジゲートウェイ
ネットワーク分野では、SD-WANソリューション「Dell EMC SD-WAN Edge powered by VMware」を発表したほか、データセンター/キャンパススイッチを「PowerSwitch」とリブランドしたうえで、HCI環境向けの新しい2モデルを追加している。
Dell EMC SD-WAN Edge powered by VMwareは、Dell EMCのNetworking Virtual Edge Platform(VEP)ハードウェアと、ヴイエムウェアのSD-WANクラウドサービス「VMware SD-WAN by VeloCloud」およびソフトウェアをバンドルし、Dell EMCがサポートも含めワンストップで提供するもの。今年7月の提供開始予定。
PowerSwitch S5200-ONシリーズは10/25/40/50/100GbE対応のデータセンタースイッチ製品群だが、今回新たにハーフラック/12ポートの「S5112F-ON」、1U/24ポートの「S5224F-ON」を追加し、提供を開始している。
また、高パフォーマンスワークロードをVxRailクラスタ環境で動作させたい顧客向けに、ネットワークファブリックの構築や運用を自動化するソフトウェア「Dell EMC SmartFabric Services(SFS)」を提供する。今回はSFSの動作検証済みスイッチとして「PowerSwitch S5248」が発表されている。
同社 ネットワーキング、CI製品マーケティング担当VPであるジョン・シーガル氏は、これまでのHCI環境ではネットワークファブリックの設計や設定を顧客自身で行わなければならず、特にノード数を拡大する(スケールアウトする)際には大きなチャレンジがあったと説明。SFSによってそうしたタスクが自動化され、ネットワークの専門知識がない顧客でもVxRailの大規模環境を扱えるようになると説明した。発表によれば、SFSによって最大98%の作業ステップが自動化できるという。