HDMIとDisplayPortでは異なる挙動に
液晶ディスプレーの限られた入力端子を有効に使うなら、DisplayPortも活用したいところだ。そこで、CPU内蔵GPUをHDMI、ビデオカードをDisplayPortで接続してみると、Windows 10はマルチディスプレーとして認識した。
CPU内蔵GPU側を1台目の液晶ディスプレーとして認識したが、ビデオカードから映像が出力されているため、表示画面の“複製”と“拡張”どちらの状態でもUHD BDを再生するとHDCP 2.2(著作権保護)のエラーが発生してしまう。
これはHDMI接続時と同じく、映像が表示されるGPU(液晶ディスプレー)を1つにすれば解決できるわけだが、Windows 10「ディスプレイ設定」での設定変更が必要になる。
設定自体は簡単。まず「ディスプレイ設定」で、CPU内蔵GPU側がディスプレー識別“1”になるように、「これをメインディスプレイにする」のチェックボックスを入れる。
続けて、「複数のディスプレイ」で、表示方法を「1 のみに表示する」を選択する。これで、映像の出力はどちらか1つのみになる。
あとはHDMIのみの接続時と同じように、PC起動時に液晶ディスプレー側の入力を切り替えれば、問題なくUHD BDとPCゲーミングの両立が可能だ。
いずれの方法も、接続する液晶ディスプレーで挙動が変わる可能性はあるが、コストをかけずにCPU内蔵GPUとビデオカードを切り替えられるのでおすすめだ。
なんでもこなせる1台を組み上げよう
正直、Ultra HD Blu-ray視聴は対応プレイヤーが2万円台半ばで購入できるので、コスト面で考えるとPCでの視聴にメリットはないわけだが、ウェブ、メールの閲覧から、写真や映像の編集、ゲーミング、UHD BD視聴と1台でなんでもこなせるPCを組めるのは、自作PCの楽しさのひとつでもある。
せっかく自作するなら、なんでもできる万能PCにしたほうが便利だし愛着もわく。コスト面だけにとらわれず、自分だけのPCを作り上げてもらいたい。
※2020年9月25日追記:記事初出時、「Core i7-9700K」のステッピングはP0でしたが、第9世代CoreシリーズのステッピングがR0に変更されました。R0ステッピングではUltra HD Blu-rayが動作しない可能性がございます。ご了承ください。

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