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OCという特異性と通好みのパーツ選びが魅力

玄人好みのパーツ選定、こだわりのCore i9-9900K 5GHz OCゲーミングPC

2019年03月29日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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電源は「80PLUS Gold」の750Wモデルを標準装備

 Core i9-9900Kを定格で動作させるだけなら500Wでもなんとかなるが、OC動作させるのであれば、電源容量はなるべく大きいもののほうが安定する。そのため、G-Master Spear Z390 Taichi OCでは標準で750W出力となるSilverStone製「SST-ST75F-GS V2」が採用されている。

 この電源は電力変換効率の高い80PLUSの中でも、電源負荷率50%で90%以上の変換効率をもつ「80PLUS Gold」を取得しているもので、無駄な電力消費が少なく、電源自体の発熱も抑えられているというものだ。またフルモジュラー式となっているので、無駄なケーブルがケース内に残らない、というのもメリットだろう。

実際ケースの側面パネルを外して中をのぞいてみるとわかるが、驚くほどケース内にケーブルがない。裏配線を多用するサイコムの組み立て技術のおかげもあるが、無駄なケーブルを使わなくてすむフルモジュラー式というのも一役買っていることは間違いない。

本体下部に設置された電源には必要なケーブルだけが挿してある。ケーブルはケースの背面に回され、ケース内の露出は必要最小限に抑えられている

ケースはメッシュ多用で通気性に優れたクーラーマスター製「CM690 III」

 高性能なマシンは発熱が多くなり、ケース内温度が高くなりやすい。水冷クーラーを採用している場合はCPUからの熱を直接外部へと輩出できるためこの限りではないが、それでもビデオカードからの熱はケース内へと溜まりやすくなっている。

 熱を外部へと素早く排出するには、通気性のいいケースを採用するのが近道だ。クーラーマスター製の「CM690 III」はこういった用途にピッタリなケースで、前面に備えた大きな200mmファンで冷たい外気を吸入。温度の上がった空気は背面や天面から速やかに排出することで、ケース内温度の上昇を防いでくれる。

前面全体がメッシュとなっているだけでなく、下部の吸気ファンは200mmと大型。静かに、強力に吸気してくれる。背面もスロット部の通気性がよくなっているなど、全体的に通気性にすぐれたケースとなっている

 電源スイッチやUSBなどのインターフェースは、天面手前のカバー内に装備。足元に置いて使うことが多いタワー型ケースだけに、天面に装備しているのは使いやすいのがメリットだ。ここにカバーを付けることで、ホコリから端子を守れるのだろう。

 このカバー、大きくずらすと奥に小さな小物入れがある。よく使うUSBメモリーやイヤホンなどをしまっておくと、使いたいときにいちいち探さずに済むのが便利だ。万が一のOSリカバリーメディアなどを作って、ここにしまっておくというのもオススメだ。

天面の電源やUSBなどを覆っているカバーをスライドすると、奥に小物入れが。USBメモリーなどをしまっておける

 ちなみに側面パネルは標準では通気口のある金属板となっているが、クリアパネルも用意されている。内部のイルミネーションに凝りたいというのであれば、BTOオプションでクリアパネルを選んでおくといいだろう。

クリアパネルは側面の通気性はなくなるものの、広く内部が見えるのが特長。イルミネーションパーツを使い、内部をライトアップしたい場合にオススメだ

 このイルミネーション機能だが、ASRockの「POLYCHROME RGB」を使うことで好みの色に変更可能だ。マザーボード上、IOカバーやPCHのヒートシンクなどにLEDが搭載されているので、LEDテープなどを追加しなくても内部を光らせることができる。

シンプルながらもLEDの色を変えられるASRock純正ツール「POLYCHROME RGB」。マザーボード上のLEDだけでなく、対応パーツであれば一緒にコントロール可能だ

 もうひとつイルミネーション機能を持っているのが、水冷クーラーの「CORSAIR Hydro Series H100i PRO RGB」。別途USB接続は必要となるものの、こちらも専用ソフトとなる「iCUE」からコントロールが可能で、ヘッドの色やファン・ポンプの強さなどのカスタマイズが可能だ。イルミネーションに凝り、内部を“魅せる”PCにしたいのであれば、試してみる価値はある。

「CORSAIR Hydro Series H100i PRO RGB」のヘッドなどのLEDを変更できる専用コントロールソフト。温度やファンの回転数といった水冷クーラーそのものの情報も取得できる。

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