このページの本文へ

ひと足先に実環境でどこまで速度が出るのか試してきました!SP

関西在住者必見「10ギガ」の「eo光」はどのくらい速い?

2019年03月29日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ASCII

提供: オプテージ

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PCのスペックによっても速度は変わる?
Core i5、Core i3搭載PCでもスピードテストを試してみた

 ブラウザーによる速度差こそあるものの、ハイスペックなPCであれば10ギガコースの速度が十分堪能できることは分かったが、性能の低いPCでも同じように速度が出るのか気になるところだ。そこで、CPUにCore i5とCore i3を搭載した別のPCを用意し、それぞれで同じようにどこまで速度が出るのかを試してみた。

 それぞれのスペックを紹介しておこう。

Core i5搭載テスト機。スリム筐体を採用したBTOパソコンに、10Gbps対応のLANボードを追加したもの。ストレージはSSDだがSATA接続のものを採用している。

Core i5搭載テスト機の主なスペック
CPU Core i5-8400(6コア6スレッド、最大4GHz)
メモリー 8GB(8GB×1、PC4-19200)
ストレージ ADATA SU800(SATA、240GB SSD)
LANボード intel Ethernet Converged
Network Adapter X550T1
(10Gbps対応、10GBASE-T)
OS Windows 10 Pro 64bit

Core i3搭載テスト機。同じくスリム型筐体を採用した小型PC。こちらも10Gbpsボードを追加しているが、コントローラーはintelではなくAquantia製のAQC107。

Core i3搭載テスト機の主なスペック
CPU Core i3-7100(2コア4スレッド、最大3.9GHz)
メモリー 4GB(4GB×1、PC4-19200)
ストレージ TOSHIBA DT01ACA050(SATA、500GB HDD)
LANボード AREA SDPE410GL1L
(10Gbps対応、10GBASE-T)
OS Windows 10 Home 64bit

 Core i5搭載PC(以下、Core i5)はメインPCとしても十分な性能が出せるミドルクラス。これに対し、Core i3搭載PC(以下、Core i3)はストレージがHDDで、しかもメモリーは4GBのみというエントリークラスの構成だ。Core i3搭載PCは通常の利用でも動作がやや重たく感じるだけに、どこまで速度が出るのかとくに気になるところだ。

 ブラウザーごとの性能差はすでに検証済みなので、最も速度が出たEdgeを使い、eo光のスピードテストサイトで比較。また、ブラウザーを使わないアプリ版の「Speedtest」(IPA CyberLab)も実行。両方の結果を見てみよう。なお、こちらのテストも異常値を弾いて5回計測し、最大・最小をのぞく平均値を速度としている。

CPU別のブラウザーによるeo光速度テストでの通信速度。下り速度に注目してみると、Core i7では8Gbps近く出ていたものが、Core i5では4Gbps以下、Core i3では2.5Gbps以下と大きく減速。高速通信はブラウザーの負荷が高くなるためか、CPUの性能によって大きく速度が変わるようだ。

CPU別のSpeedtestによる通信速度。アプリを使った「Speedtest」の結果は、Core i3でもCore i7に迫る速度を叩き出していた。なぜかCore i5は速度を落としていたが、CPUとLANコントローラーの組み合わせによる差があるのかもしれない。

 ブラウザーではその差は順当で、Core i3よりもCore i5が、Core i5よりCore i7が高速という結果になっていた。面白いのが、動作が軽いアプリでのテストはCore i5よりCore i3のほうが高速という結果になっていたこと。CPUだけでなくLANコントローラーも違うということもあり、このあたりに速度が逆転した理由があるかもしれない。

 ちなみにファイルのダウンロードでも差が出るかと試してみたのだが、Core i5に搭載されているSSDが過負荷になるのか途中から速度が激減することがある(必ずではない)という謎の現象に悩まされてしまった。Core i7だと70秒ほどでダウンロードできていたものが、Core i5では90~200秒くらいと、かなり幅のある結果となってしまったのだ。

 実際にストレージへの負荷を見てみると、テスト直後は500MB/秒前後で書き込みができているのだが、しばらくすると160MB/秒前後にまで落ちていた。SSDへの書き込み集中による速度低下の可能性が高く、回線速度の比較には向いていないためこれ以上の検証はやめてしまったが、10Gbpsの回線性能をフルに発揮させるのであれば、NVMe対応のM.2 SSDは必須と考えておくほうがいいだろう。

 ちなみに500MB/秒でも書き込み速度は追いついておらず、ディスクの使用率は常に100%という状態だった。当然、さらに遅いHDDを搭載しているCore i3では性能が発揮できるわけもなく、ファイルのダウンロードに10分以上かかっていた。

Macでも速度は速くなる?
Safari、Chrome、Firefoxの3つのブラウザーでテスト

 Windowsでの速度は大体わかってもらえたと思うが、では、Macではどうだろうか。10GBASE-T搭載のMacの準備が間に合わなかったため、Core i9搭載のMacBook Pro(メモリー32GB、1TB SSD)に、PROMOSE社の「SANLink3-T1」というThunderbolt 3接続の10GBASE-Tアダプターを接続してテストした。PCの性能としては、Windowsのテストで使ったCore i7機に負けないだけのものがある。

 Mac用のEdgeがないため、ブラウザーはSafari、Chrome、Firefoxの3つを使い、eo光の「10ギガ/5ギガコース向けスピードテスト」で試してみた。

MacBook ProはノートPCとなるため、10GBASE-Tボードでは増設ができない。そのため、「SANLink3-T1」というThunderbolt 3接続のアダプターを使用した。

Macによるブラウザー別の通信速度。下り速度ではFirefox、上り速度ではSafariが高速。なお、Safariは下り速度が1Gbpsにも遠く及ばないという残念な結果になってしまっていた。eo光のスピードテストサイトでは、うまく速度がでないようだ。

 結果は見ての通りで、下り速度ではFirefoxが約4.4Gbpsと最速で、上り速度ではSafariが約3.9Gbpsと、なかなかの速度となっていた。ただし、なぜかSafariの下り速度は1Gbpsにも届かず、約0.41Gbpsと不本意な値となってしまっていたが、これはMac用Thunderbolt 3接続の10GBASE-Tアダプターが影響している可能性も考えられる。Chromeはどちらも1Gbpsは超えているものの、10Gbps回線ということを考えると少々不本意だ。

 なお、一応「FAST.com」のサイトでも速度テストをしてみたのだが、Firefoxでダウンロードが理論値を超えるあり得ない速度が出てしまったため、今回の比較には採用しなかった。一応結果を書いておくと、Safariでは6.4Gbps、Chromeでは3.1Gbpsとなっていたので、この値が正しいとすれば、eo光のスピードテストサイトでは速度があまり出ないものの、他のテストでは十分な速さが出ることもある、といえそうだ。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン