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スペースX、有人宇宙船「クルー・ドラゴン」の打ち上げに成功

2019年03月04日 19時00分更新

文● Erin Winick

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スペースXの有人宇宙船「クルー・ドラゴン」は、ケネディ宇宙センターから打ち上げられ、現在、国際宇宙ステーション(ISS)に向かって飛行中だ。

クルー・ドラゴンの無人試験機を乗せた「ファルコン9(Falcon 9)」ロケットは3月2日未明、米国東部標準時間午前2時49分に打ち上げられた。クルー・ドラゴンは無事軌道に乗り、ファルコン9の第一段ブースターはドローン船「もちろん今でも君を愛している(Of Course I Still Love You)」号に回収された。クルー・ドラゴンに乗っていたのは、センサーを装備した「リプリー」という名前(もちろん映画「エイリアン」にちなんで)の人形(またはスペースXの呼び名で「スマーティ(smartie)」) や、181キログラムの物資、そして、モジュールがいつ無重力状態に達したかを知らせるおまけの旅客、地球の形をしたぬいぐるみだった。打ち上げのビデオはこちらで見られる。

最大の試験はまだこれからだ。3月3日、東部標準時間午前6時にクルー・ドラゴンはISSに到達し、初めて自律的にドッキングする。このカプセルは5日後の3月8日に帰還し、フロリダ沖に着水する予定だ。今回のミッションから得られるデータは、クルー・ドラゴンが今年7月に人間を乗せて発射できる準備が整っているかどうかの判断材料の1つとなり、またシステムを最終的に変更する情報になる。

2011年にシャトル計画が終了して以来、米国航空宇宙局(NASA)は米国本土から宇宙飛行士を宇宙に送っておらず、ロシアのロケットに依存する結果となっている。スペースXとボーイングの有人ロケットがもし成功すれば、この依存を解消することになるだろう。だが、試験打ち上げが遅れれば、米国の宇宙飛行士を宇宙ステーションに送るのに支障をきたす可能性がある。これまで試験飛行がスムーズに進んでいるとしても、スペースXとボーイングの試験プロセスが7月を過ぎてさらに遅れる可能性は高い。NASAはこの可能性に対し、準備をしているようだ。最近の調達公告によれば、NASAは2019年末と2020年初めにロシアが打ち上げるロケットの2つの座席を追加で購入する計画だ。

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