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Azureを基盤とする遠隔医療支援システム「MedPresence」の実現を目指す

オリンパスがAzure採用、医療機器のIoT化、内視鏡画像解析AI、遠隔医療基盤に活用

2019年03月01日 18時00分更新

文● 阿久津良和 編集 ● 羽野/TECH.ASCII.jp

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 日本マイクロソフトは2019年3月1日、オリンパスがAIおよびIoTのプラットフォームとしてMicrosoft Azureを採用したことを発表した。Azureを基盤としたIoTクラウドサービス「OLYMPUS Scientific Cloud」を提供するほか、今後、マイクロソフトの深層学習フレームワークCNTK(Cognitive Toolkit)を使った工業用内視鏡画像の解析プロジェクトを推進していく。また、Azureを基盤とする遠隔医療支援ソリューション「MedPresence」のプランも明らかにした。

記者発表会に出席したMicrosoft EVP and President, Microsoft Global Sales, Marketing and Operations, Jean-Philippe Courtois氏(左)、オリンパス 取締役専務執行役員 技術統括役員 兼 技術開発部門長 小川治男氏(中央)、日本マイクロソフト 代表取締役 社長 平野拓也氏(右)

 オリンパスは、前身となる高千穂製作所の創業から数えると今年2019年で100周年を迎える精密・医療機器メーカー。1万6000件以上の特許を持つイメージングセンシング技術などをコア技術として、医療機関やライフサイエンス、インダストリアル市場をビジネスのメインターゲットに定めている。同社は、精密・医療機器を通じて収集したデータを活用するために、データ転送プロセスの最適化に取り組んできた。今回、各国市場で医療や科学分野での豊富な実績があること、それぞれの市場で求められるセキュリティ要件に適合していること、患者の個人情報を扱うこともできる高いプライバシー保護などの点を評価して、精密・医療機器から収集されるデータを取り扱うプラットフォームとしてAzureを採用した。

 今回発表したOLYMPUS Scientific Cloudは、Azureを基盤としたIoTサービス。同日時点では、特定試験条件下における厚さ計の測定精度を立証する校正証明書の検索や、薄い金属板で隙間の寸法を測定するシックネスゲージの測定値ファイルを共有し、機器のソフトウェアバージョンアップに用いる。ハンドヘルド超音波探傷器の「EPOCH 6LT」や、測定対象の画像に加えてXRFデータとGPSの座標を包括的に記録する「ハンドヘルド蛍光X線分析計VANTA」などもサポートしている。

OLYMPUS Scientific Cloudの概要

 さらに今後は、深層学習フレームワークCNTKを活用し、ガンの病理診断や金属疲労、電子回路基板の不良などをAIで検査し、検査効率と見落とし率の改善を目指すプロジェクトを推進してくほか、オリンパスが2017年4月に買収したImage Stream Medicaの技術を用いた手術室内外向け医療映像システムを通じて、Azureを基盤とする遠隔医療支援システム「MedPresence」の実現を目指す。

Azure AI機能を用いたプロジェクトも推進中

 オリンパス 取締役専務執行役員 技術統括役員 兼 技術開発部門長 小川治男氏は、こらの一連の取り組みについて、「解析の高度化にはクラウド活用が欠かせない。物理空間のデータをクラウドで活用していく」と語った。

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