スマートフォンは今やパーツを組み合わせれば製品化できるほど、モジュール化が進んでいます。とはいえ価格だけでは競争力は生み出せません。そこでポルトガルに拠点を置くIKI Mobileはスマートフォンの外観にこだわりました。メイド・イン・ポルトガルにもこだわる同社のスマートフォンは、コルクでできているのです。
低価格モデルで市場参入を図る
ヨーロッパでは学生や低所得者を中心に日本円で1万円から2万円程度の低価格なスマートフォンが一定の人気を得ています。フランスベースのWikoやアルカテルがヨーロッパ各国で高いシェアを握っていたことがあったのもそんな背景があったから。ヨーロッパ各国では小さなメーカーが立ち上がり自国を中心に低価格端末を展開している例が増えています。そしてそんなメーカーの1つがポルトガルに拠点を置くIKI Mobileです。
IKI Mobileは「地元ブランドスマホメーカー」として主にポルトガル市場をターゲットとして生まれました。低価格スマートフォンをどうせ買うなら地元企業のほうが安心と考える消費者も多いことから、一定のシェアを取れると判断して市場に参入したのでしょう。ところが参入当初から大きな野望を持っていました。それは「ポルトガル製」へのこだわりです。
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