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アスキー・ジャンク部リターンズ 第248回

一人分の一人鍋をいつでも食べられる強み:

松屋「鶏と玉子の味噌煮込み鍋膳」にサッカーを強くするヒントがある

2019年02月06日 16時00分更新

文● モーダル小嶋/ASCII

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「鶏と玉子の味噌煮込み鍋膳」
松屋
2月5日発売
650円
https://www.matsuyafoods.co.jp/2019/01/30/4701/

一人鍋を、一人分だけ食べる

 筆者は一人暮らしだ。32歳、男性。安くて手軽なので、冬の自炊は必然的に鍋が多くなる。白菜をメインに、スーパーに行って安くなっている肉や野菜を適当に買って作る。エレガンスの欠片も感じられないが、無駄にキャリアは長いので、「エノキを入れると想像より満足感が得られる」「キムチ鍋の素よりキムチの素+味噌で作ったほうが家計にやさしい」といった、よくわからない勝利の方程式も編み出しつつある。

 ただ、独身の自炊の弱点として「作りすぎる」もしくは「食材が余る」という問題も浮上する。筆者の感覚だが、白菜を半玉買ったとして、鍋には3分の1(つまり1玉の6分の1)も入れればもう十分。鍋を作りすぎて翌日に持ち越すか、次の日も白菜メインの料理を作るはめになることもしばしば。安いからといって白菜を買いすぎると、サッカー日本代表における大迫勇也選手ばりに頼り切りになってしまう。白菜半端ないって! コスパのよさ半端ないって! 水分足りなくなったらめっちゃ自分から出すもん!

 自炊が下手な人(筆者のことです)にありがちなのが、一つの食材、あるいは調理法に頼りきりで、未知のパターンにはいちいち経験しないと対応できないことだ。要するに、策がない。白菜を買ったら白菜ばかり。一方、料理上手は、台所にあるものや、スーパーで安くなっている食材を見るだけで、数回分の献立を構築できてしまう。うーん、エレガントだ。サッカーでいうところのポジショナルプレー。選手個々のフォーメーションにこだわるのではなく、常に味方をサポートする陣形をとらえることでピッチの全体を掴むのと同じように、たくみに献立を組みたてていく。

 しかし、誰もがそのように献立をうまく組み立てられるわけではない。だったら、一人鍋を、一人分だけ、さっと食べられる仕組みを作ればよいのではないか? 筆者のような「一人鍋したいんだけどなにかと面倒がついてまわる」人は少なくないらしい。企業もそのあたりを見抜いているのか、独身層の増加をねらって、最近では、鍋のつゆの素に関しても、ミツカンの「こなべっち」、エバラ「プチッと鍋」、味の素「鍋キューブ」など、一人用の量で具材と煮込むだけで作れる商品も充実している。

 牛丼チェーン店も同じところを見ているようで、ご飯と小さな鍋料理をセットにした御膳メニューは近年のトレンド。松屋もその流れで「松鍋シリーズ」を展開しており、新メニュー「鶏と玉子の味噌煮込み鍋膳」を2月5日から発売している。650円。

「ごろごろチキン」……「煮込み」……うっ、頭が

鶏もも肉と玉子を味噌ダレで煮込む

 鶏もも肉と玉子を特製の旨辛味噌ダレで煮込み、ネギをトッピングした仕立ての鍋だ。ライス、みそ汁付きの通常セットのほか、生野菜付きのセットも用意されている。合わせ味噌の風味とピリッした辛さがアクセントという旨辛ダレが特徴。まろやかな味にしたい場合は、「増しチーズ単品」(150円)の追加がオススメだそう。

ご飯、鍋、みそ汁。わかりやすくシンプルだ

メインの鍋。鶏肉が目立つが、タマネギも結構はいっている

 なお発売を記念して、鶏と玉子の味噌煮込み鍋膳を注文した場合、2月19日15時までライス大盛の無料サービスがある。持ち帰りも可能だが、その場合みそ汁はつかない(別途60円必要)。

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