このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

金属で出力できる3Dプリンターや、故障予測機能を備えたDaaSなど、HPが注力分野を紹介

2019年01月24日 14時00分更新

文● 小山安博 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

直接金属の部品も作れる3Dプリンターも投入予定

 デジタル印刷の事業では、今だ版による印刷が残る商業印刷や出版、ラベル、パッケージなどの分野のデジタル化を推進していく。製品の寿命が短くなり、新製品が頻繁に登場する昨今では、印刷がそのサイクルに間に合っていない、として、パッケージなどのデジタル化が必要という認識を同社は示している。

世界の総印刷枚数の38%がデジタル印刷に置き換えられ、HPのビジネスの対象となる

同社が狙うのは、こうした商業印刷のうち、赤枠で覆われた段ボールやフォト、ディスプレイなど

 3Dプリンティング分野では、フォーカスする自動車や医療などの4分野への注力をさらに進める。すでに導入は始まっており、試作機など作成するだけでなく、実際の製品に3Dプリンティングが活用される例が増えてきた。

同社がフォーカスする3Dプリンティングの4つの業界

それぞれの業界ですでに利用されている製品

 試作ではなく量産のために、複数台の3Dプリンタを導入する企業も増えており、同社でも3割以上の顧客が複数台の機械を導入しており、中には24台を稼働させて量産化している企業もあるという。

3割以上が複数台の3Dプリンタを導入して量産化

 HPは、3Dプリンタを販売するだけでなく、3Dプリンタを社内活用する「HP on HP」も積極的。すでに製品開発にとりこむだけでなく、プリントヘッド加工治具などを作って製造コストを削減したり、補給部品を製造したりして、色々な活用を図っている。財務効果も大きくなっているという。

HP社内でも3Dプリンタでさまざまな活用を行っている

「集大成」という新製品

さまざまな活用が可能で、カラーパーツの造形も可能になっている。「これ1台で製造業の3Dプリンティングの需要を満たせる」と同社

設計段階では300個以上の部品で構成されるはずだったが、3Dプリンタで部品を造形したことで、140個以上と部品点数が半減し、本体のコンパクト化にも繋がったという

 2018年は国内の3D事業も大きく成長しており、自社内のどこに3Dプリンティングを活用できるかといったコンサルティングサービスも提供することで、さらなる拡大を図る。さらに今後、金属の3DプリンティングであるHP Metal Jetを2020年には投入する意向だ。

2020年には金属の3Dプリンティングも可能に

同社のMetal Jetのロードマップ

3Dプリンティングが提供する価値

今月からHP Jet Fusion 500シリーズを国内で初展示

■関連サイト

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ