何が起こるかわからないので、本当は追跡しない方がいい
日本でも、誰かのiPhoneを借りて自分のiPhoneを追跡することは可能です。またApple WatchからiPhoneの音を鳴らすことで見つけることもできます。
今回の場合、見かけたことがある人物だったこともあり、追跡の上、iPhoneを返してもらうべく接触しました。
しかしこれが隣町のオークランドだったら、たとえ「iPhoneを探す」機能で取っていった相手を特定できていたとしても、10万円以上のiPhone XSを諦めていたでしょう。
その理由は、相手が銃を持っているかもしれないからに尽きます。
持っていった人が地元のホームレスで、銃で武装している可能性が限りなく低かったため、今回のように交渉して取り戻すことができました。しかし見慣れない相手で場所が場所なら、撃たれに行くようなものです。
海外旅行などでこういう場面に合う可能性もなくはないはず。そしてご紹介したとおりに、テクノロジーの機能によって解決を試みる方法も存在しています。ただし、治安の悪さに起因する身の危険までは、テクノロジーでは解決してくれないのです。
筆者紹介――松村太郎
1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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