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NASAが最遠天体の画像を公開、「雪だるま型」だった

2019年01月04日 16時58分更新

文● Charlotte Jee

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米国航空宇宙局(NASA)の探査機「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」から、ウルティマ・トゥーレ(Ultima Thule)の初の詳細な画像が届いた。ウルティマ・トゥーレは地球から約64億キロメートルの距離にあり、これまで探査機が訪れた中で地球からもっとも遠くにある天体である。

画像によると、ウルティマ・トゥーレは雪だるまのような形状で、2つの球が合体した「接触連星」。全長は31キロメートルと見られる。ウルティマ・トゥーレは太陽系の大惑星(水星から海王星までの8個の惑星)の軌道よりも外側にある、氷などからなる地帯「カイパー・ベルト(Kuiper Belt)」に位置する天体だ。NASAによると、太陽系形成の初期に2つの天体がゆっくりと衝突し、合体した可能性が考えられるという。

冒頭のウルティマ・トゥーレの画像は2019年1月1日、13万7000キロメートルの距離からニュー・ホライズンズの「広範囲観測撮像装置(LORRI)」と「マルチスペクトル撮像装置 (MVIC:複数の波長帯の電磁波を記録できるカメラ)」の2台で撮影されたものだ。画像が地球に届くまでには6時間を要した。

今後もニュー・ホライズンズはさらなる高解像度画像を地球へと送信する予定で、 今回の画像はほんの始まりに過ぎない。NASAの次のステップは観測データをダウンロードして分析することだが、作業には何年もかかるかもしれない。NASAは観測データの分析が、太陽系の起源の謎を解明するのに役立つと期待している。

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