サイクロンアタッチメントの衝撃
しかし衝撃的にすごいものがある。マキタの掃除機を使うなら、ぜひ揃えておきたいもの。それが「サイクロンアタッチメント」。サイクロン掃除機って、こんな仕組みで成り立ってしまうのかと、かなり驚いた。
アタッチメントのケースの中で、空気流が渦巻く文字通りのサイクロンが発生し、遠心力で吸ったものをケースの中にとどまらせてしまう。細かいチリやホコリ、毛髪も含めて、掃除機内にほとんどゴミは吸い込まれない。カプセル式のフィルター掃除も、ほぼ不要。たまに小さな石ころのようなものが吸われているくらいだ。こんな簡単な構造なのに。
型番は「A-67169」。実売価格はヨドバシドットコムで3110円だった。
問題はクリーナー本体とストレートパイプの間に取り付けることになるので、ロケットランチャーのように長くなること。クリーナーとパイプ類は摩擦で咬合しているだけなので、クルクル回って座りが悪いことだ。でも効率よく掃除するという目的に対しては、実にシンプルで安上がりで人の知恵を感じられる方法だと思う。
マキタブランドの功罪
最後にマキタ製クリーナーの問題をもうひとつ。「さすがマキタらしい吸引力」という賞賛の声がある一方、「期待したほどパワーがない」という落胆の声も同時に聞こえてくることだ。
そうした落胆の理由には、マキタの製品バリエーションが多すぎることもあるのではないか。「マキタの掃除機はいいぞ」という評判から、どれを買ってもすごいのだろうと安いだけで選んでしまった結果、ウワサに聞いたブランドパワーから期待したほどの集じん力は得られなかったのだ。
マキタのバッテリーカーストや、各種機能、フィルターによる違いを把握して、自分の目的に合うものを選ぶのは大変だ。もっと簡単な、わかりやすい格付けがあったほうがいいのではないかと思う。
ちなみに私は自分が買ったものには満足している。コストパフォーマンスや使いやすさで言えば、ほかもあったと思うが、私はマキタらしいパワーと動作時間の長さを求めていた。それは、ちゃんとマキタらしい色をしていたのである。
四本 淑三(よつもと としみ)
北海道の建設会社で働く兼業テキストファイル製造業者。