軽量でセキュリティ重視「Alpine linux」
Alpine(アルパイン)は、軽量でセキュリティを重視したディストリビューションだ。標準コマンドは「busybox」と呼ばれる1つのバイナリコードにまとめられており、シンボリックリンク名により挙動をそれぞれの機能を実行するようになっている。これは、もともと、ストレージサイズに制限があったモバイルデバイス用に開発されたもの。
Alpine Linuxは、LEAFプロジェクト(Linux Embedded Appliance Framework Project)から分離したプロジェクトで、組み込み用途などを想定してシステムのフットプリントが小さくなっている。
Linuxの枠を超えた歴史ある存在「Debian」
Debian(デビアン)は、debパッケージ形式を開発したプロジェクトで、これを採用するLinuxディストリビューションは少なくない。開発は1996年頃から始まっていて、いまでは、複数CPUアーキテクチャのみならず、BSDカーネルなどもサポートし、Linuxディストリビューションの枠を越えたプロジェクトになっている。
ペネトレーションテストに特化「Kali Linux」
Kali(カーリー) Linuxは、ペネトレーションテスト(システムなどへの侵入テスト)用ソフトウェアの実行プラットフォームに特化したディストリビューションで、多くのペネトレーションテストソフトウェアが利用できる。ベースはDebianである。
企業発でコミュニティベースに移行「openSUSE」
SUSE(スゼー) Linuxもディストリビューションとしては古くからあるものだが、開発元のSUSE社がノベルに買収されたのち、商用版とは分離してコミュニティベースの開発に移行したものがopenSUSEだったが、Leap 42からSUSE Linux Enterpriseの統合が行われ、バージョン番号をSUSE Linux Enterpriseと同期させたのがLeap15である。
一番有名なディストリビューション!?「Ubuntu」
WSL用最初のLinuxディストリビューションになったUbuntu(ウブントゥ)もDebianベースのディストリビューションで、デスクトップ環境用として広く使われる。LTS(Long Term Support)は、2年ごとに更新される長期安定版を意味する。
WSLに特化した有償製品「WLinux」
WLinuxは、WSL用に特化したLinuxディストリビューションで、WSL内で設定することなくアプリケーションパッケージを動作させることを目的としている。マイクロソフトリサーチでの作業をベースにしているが、発売元はWhitewater Foundryというスタートアップ企業である。ただし有償製品である。
特になにも前提条件がなく利用を始めるなら、とりあえずはUbuntu 18.04 LTSを選択しておくのが無難と言える。また、WLinux以外は、無料で利用できるので、いろいろと導入して試してみるのもいいだろう。
なお、Ubuntu 18.04 LTSは、ARM64アーキテクチャにも対応しているという。どうやらCPUにSnapdragonを用いたWindows on ARMマシンでもWSLが使えるようになったようだ。
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