ギガビットLANで接続した2台のPCで、実効速度をチェック
Wi-Fiの設定が終わればすぐにでも使えるようになるが、気になるのが実際の速度。端末とDeco M9 Plus間のWi-Fi速度は問題ないと思うが、とくにDeco M9 Plusを2台使った場合のバックホールの速度がどのくらいなのかが知りたくなる。
そこで2つのPCを用意し、それぞれをDeco M9 Plusに有線LANで接続。ネットワークドライブを使って転送速度がどのくらいまで上がるのかを試してみた。
テストしたのは4つのパターン。1つ目は2台のPCをギガビットLANスイッチを経由して直接有線で接続した場合。これは最大速度を見るためで、他のパターンでどこまでこの速度に迫れるかがチェックのポイントとなる。2つ目はPCをDeco M9 Plusと有線LAN接続した場合。他のWi-Fi機器は接続せず、PCだけを接続することでバックホールが最大の場合の速度をチェックできるようにした。3つ目は2つ目に加えスマホでYouTubeを再生した場合。スマホが定期的にネットワークに負荷をかける状況で、バックホールがどのくらい速度が低下するのかを見るのが狙いだ。4つ目はさらに負荷をかけるため、YouTubeを再生するスマホを2台に増やした場合だ。
なお、速度はその時々で大きく変化するため、5回測って最大、最小を省き、残り3回の平均とした。また、速度はネットワークドライブのものとし、「CrystalDiskMark」のシーケンシャル速度で比較。ライトの方がやや遅いとはいえ傾向は似ていたため、リードのみを掲載している。
結果はグラフを見てもらえるとわかるが、Deco M9 Plus経由でも有線LANと速度はほとんど変わらない。また、スマホが通信を利用している場合は確かに速度は落ちるものの、2台接続しても約12%程度と小さく、複数の機器を接続しても急激な速度低下は起こりにくいといえるだろう。
注目したいのが、2つ目のパターン時の速度。Wi-Fiの実効速度は一般的にリンク速度の半分〜8割くらいとなるため、例え867Mbpsだとしても、実際は600Mbpsも出ればかなり高速な部類だ。にもかかわらず、2つ目のパターンの実効速度は単純計算で835.2Mbpsとなっており、この数値を大きく上回っている。つまり5GHzのバンドだけでなく、さらにもう1つバンドがバックホールとして使われていることの証左といえるだろう。3つのバンドを柔軟に組み合わせ、速度を維持してくれるDeco M9 Plusだからこその高速性といえる。