VAIO A12/VAIO Pro PA発表会レポート

VAIO好調、二桁の増収増益、新機軸PC「VAIO A12」の開発でビジネスを拡大

文●小山安博 編集●ASCII

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次世代ITブランドを目指し、2019年にはさらなるPC新機種も

 吉田氏は、「4~5年先に次世代ITブランドになる」ことを目指す方針で、事業の拡大・強化を図っていく目標を示している。

 その一環となるのが、新発売のPC新製品だ。さらなるラインアップの拡大によってPC事業の拡大を狙っており、2019年はさらに「ビジネスユーザーが生産性高くなるものを提供する。今は12インチ、13インチで展開しているが、来年度はもう少し違った形で生産性を高める製品を年明けから提供していく」(同)としている。

 その新製品第1弾となる「VAIO A12」(コンシューマ向け)、「VAIO PRO PA」(法人向け)は、ディスプレイとキーボードが分離するデタッチャブルタイプの2in1 PC。どういったタイプの製品が求められているのか、といったゼロから構想を始めて、2in1が抱える弱点を解消する「2in1で理想のPC」を目指して開発したという。

従来の2in1が抱える問題

構想3年、開発2年をかけたという新PC

クラムシェルと同じ使い勝手で、2in1の新たな使い方も可能なオールラウンダーPCだという

膝上でも使えるため、クラムシェル型と使い勝手は変わらない

 その結果、ヒンジ部に独自の「Stabilizer Flap」を採用することで、クラムシェル型のノートPCのようにキーボードが打ちやすく、膝上でも、狭い場所でも使いやすく、軽量性も犠牲にならないような2in1を実現したとしている。

クラムシェル型では安定する重心が、デタッチャブル型だと本体(ディスプレー側)が重いため後方に移って転倒しやすい。それを回避するために採用されたのがStabilizer Flapだ。

 通常のデタッチャブルタイプのPCは、キーボード装着時の重心バランスを維持し、転倒しないようにするために、キックスタンドを搭載して自立させるか、キーボード側に重りを入れるなどしてバランスを取る必要があった。

 一方、VAIO A12のStabilizer Flapは、ヒンジ部を覆う新たなパネル(フリップ)を追加。これを使って重心バランスを調整することで、キーボード部を軽量化しても転倒する心配がなくなった。双方を軽量化することで、クラムシェル型と同様のスタイルでも持ち運んだ場合でも、1kgを少し上回る程度に抑えられた。

Stabilizer Flapの動き

閉じた状態だと通常のクラムシェル型と変わらない

フラップは平らではなく少し角度が付いており、開くと少しずつフラップが持ち上がる。これと連動して画面の角度に応じてキーボードがチルトする仕組みだ

最も開いた場合はここまで角度がつけられる

開いた場合はパームレストがちょうどいい角度になる

無限パームレストと呼んでいる

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