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親がSNSに投稿する子どもの写真は平均1300枚、英機関が警鐘

2018年11月09日 11時26分更新

文● Charlotte Jee

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英国の子どもコミッショナー事務所(子ども法により設置されている機関)は、企業が子どものデータを収集する際の透明性向上を求める、新たな報告書を発表した。

報告書は、現代の子どもは、生まれたときから「データ化」されている最初の世代であり、社会全体に対する「炭鉱のカナリア(危険を察知して警告を発する存在)」になっていると指摘している。

報告書によると、子どもが13歳になるまでの間に、両親がソーシャル・ メディアに投稿する写真やビデオの数は平均で1300枚。18歳になるまでに子ども自身がソーシャル・メディアに投稿する件数は、平均7万件にもなるという。

自分のスマホをまだ持っていない幼い子どもでも、ネット接続の玩具やスマート・スピーカーを使ったり、赤ちゃん用モニター・カメラが使われたりしている。それが今後どのような結果を招くかが十分に検討されていない、というのが報告書の主張だ。

では何をするべきなのか? 報告書がまず指摘するのは、子どもたちを守るために政府がデータ保護法を強化すべきだ、ということだ。加えて、学校は子どもたちに対してデータ収集に関する教育を実施し、企業はいっそう責任を持つ必要があるとも訴えている。アン・ロングフィールド子どもコミッショナーは「子どもが使うアプリや玩具などの製品を製造する企業は、トラッキング機能を組み込むのをやめ、子どもたちが分かる言葉で利用規約を記載する必要があります」と述べている。

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