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グーグルで従業員がスト、セクハラ問題に抗議

2018年11月06日 05時44分更新

文● Charlotte Jee

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世界中の20カ所を超えるグーグルのオフィスで、11月1日、女性に対する処遇に抗議するストライキが実施された。

グーグルでは性的不品行疑惑(セクシャル・ハラスメント)に対する申し立てに関する怒りが頂点に達している。特に強制仲裁、つまり被害者が訴訟を起こす権利を断念させられたことに対して不満が募っているのだ。

なぜこの時期なのか? 最近のセクハラ疑惑に関する一連のスキャンダル報道に端を発している。グーグルは、アンドロイド(Android)OSを開発したアンディ・ルービンに対する性的不品行疑惑の訴えを「信頼性が高い」と認定したにも関わらず、2014年の退職時に9000万ドルの退職金を支払っていたことが判明。10月30日には、別の幹部であるリチャード・ドバウルも退職している。ドバウルは、彼が採用しようとしていた女性に対して好ましくない関係を求めたとされている。

ストライキで要求されたのは次の5つだ。

· 嫌がらせや差別事案に対する強制仲裁をやめること
· 給与や(昇進の)機会の差別をやめるように確約すること
· セクシャル・ハラスメントに関する明確なレポートを一般に公開すること
· 性非行を匿名で安全に報告できる、世界中で統一された明確で包括的なプロセスを確立すること
· 最高ダイバーシティ責任者(CDO)がCEOに答申し、取締役会に勧告できるように権限を与えること。また、従業員の代表を取締役会に参加させること

グーグルのサンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は、従業員がストを実施する権利を認めると述べている。スタッフへの電子メールに「私は皆さんの多くが怒りを感じ、失望していることを認識している」と書き、この問題への対応を進めることを「完全に確約」したと付け加えている。グーグルはセクシャル・ハラスメントの問題で過去2年間に(先の2人の)ほかに48人の従業員を解雇している、とピチャイCEOは明らかにした。

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