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顔認証ソリューション for オフィス

顔認証「NeoFace」でオフィスを効率化、NECが提案

2018年11月06日 06時00分更新

文● ASCII

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 一般にセキュリティはユーザービリティと背反する関係にあると言われる。安全性を高めるため、認証などを厳密にすれば、そのぶんだけユーザーに複雑な手順を強いることになり、負担が増すということだ。

出入口のセキュリティゲートの解錠を行う「NeoFace Access Control」。出入りした従業員の情報を入退館システムと連動させられる。ファン内蔵モデルを用意して、狭い場所でも設置できるようにした。

 具体的には、業務システムごとに異なるID/パスワードを設定したり、そのパスワードも定期的に変更を強いられる……といったものがある。また、IDカードに関しても、用途やエリア別に複数枚を持ったり、紛失時には再発行や無効化の手間が生じる。

 そんな中、注目を浴びているのが生体認証だ。指紋、光彩、静脈、声、耳音響など、人体の様々な要素を使った認証があるが、直感的に分かりやすいのはやはり「顔認識」だろう。これまでもOSにログインする際などに使われてきたが、最近ではスマートフォンでの応用が進んでおり、親しみやすい技術になってきた。

NeoFaceの応用範囲を拡大、他社の事務機器との連携も

 NECは、そんな顔認証技術のひとつ「NeoFace」を長年にわたって開発してきた。米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証技術ベンチマークテストで、4回連続の第1位評価を獲得するなど、高い認識精度を持っているとのこと。

 すでにパソコンのログイン(NeoFace Monitor)や、セキュリティゲート(NeoFace Access Control)などに応用した製品が投入されている。このNeoFaceを軸にして、オフィス内における働き方の効率化や利便性の向上を図るのが「顔認証ソリューション for オフィス」だ。

 顔情報を共通利用できる、新発売のサービス「NeoFace顔情報マネジメントサービス」に加え、上述のNeoFace Monitor、NeoFace Access Control、そしてこれらの導入を容易にする「NeoFace 顔認証システム導入セット」をパッケージ化して、オフィス向けに提供するものとなる。

入出管理にNeoFaceを利用した応用例。サーバー側で顔情報を一元管理することで、様々な機器と連携できる。

フォトシンスのスマートロック「Akerun」とNeoFaceが連携。

スマートロックはBluetooth接続で利用するものだが、写真のAkerun リモートを介してLAN接続も可能だ。

 これにより、スマートロックやセキュリティゲートと連携した「入館/入出管理」から、パソコンや業務システムへの「ログオン」、そしてオフィス複合機と連携した「印刷時の認証」など、一連の作業がカメラに顔を向けるだけで利用可能となる。複数の認証手段を顔認証に統一することで、従業員の業務を軽減できるという触れ込みだ。

パソコンのログインなどに利用できるNeoFace Monitor。

各種ウェブサービスへのログインや、セキュアプリントなどにも応用できる。

リコー製の複合機にカメラを据え付け、顔認証で本人を確認した場合だけ印刷結果を出力するといったことが可能だ。社員証などを利用するより、手軽。

 加えて「顔認証ソリューション for オフィス 構築支援サービス」を新規に開始。顔認証の導入に際してのコンサルティングや、システム運用開始後の保守サービスなどをメニュー化し、導入支援していくという。

 照合用の顔画像や、個人識別用のID情報(顔情報)をクラウド上で一元管理。結果、複数の地点/用途の顔認証システム間で共通の顔認証が可能になる。またAPI連携を利用することで、外部の認証システムとの連携も可能となった。

顔認証の応用例。スマホやタブレットのアプリと連携した勤怠入力。

顔認証とスマホ内蔵のGPSを組み合わせることで、外出先からの直帰の際のタイムカードとして利用できる。;

 「NeoFace顔情報マネジメントサービス」は月額5万円からで、10月25日から提供済み。「NeoFace Monitor」は1ライセンスあたり1万6800円(1年間の保守サポート付き)からで、12月12日。「NeoFace Access Control」(ファン付き/ファン無選択可)は120万円で、12月27日。「NeoFace顔認証システム導入セット」は最小構成価格48万6000円で、12月27日。「NeoFace Cloud GPS連携サービス」は月額2520円(10人までの登録)で10月30日に提供開始する。

 NECでは、シーイーシー、フォトシンス、リコーなど55社のパートナー企業と顔認証連携ソリューションを推進中。「ソリューション開発プログラム/顔認証」を通じて、NeoFaceを活用したオフィス向け機器やサービスが各企業から順次登場するという。

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