日本でAndroidスマホといったら「Xperia」! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。
2013年初頭に登場した「Xperia Z SO-02E」は、非常に人気を博したモデルとなりましたが国内ではドコモのみの販売でした。
それから遅れること約3ヵ月、同年5月にようやくauからもXperia Zをベースにした「Xperia UL SOL22」が登場しました。
スペックは「Xperia Z SO-02E」と同じものの、外観は「Xperia UL SOL22」オリジナル。背面がなだらかにカーブしたかまぼこ型でありながら、裏面にはインモールド加工を施して、ホワイトとピンクのカラーではツヤ感のある陶器のような質感を醸し出しています。ブラックはつや消しのしっとりした手触りの触り心地。
また、Xperia Zシリーズの象徴にもなっていたアルミの削りだしの丸い電源ボタン、ボリュームキーに加えて、カメラボタンも搭載。Xperia Zのフラットで鋭角的なデザインとは対照的で、全体的にやわらかい印象が強いモデルでした。
画面サイズは約5型フルHD(1080×1920ドット)、443ppiというピクセル密度を持った高精細なディスプレーと、映像コンテンツにあわせて鮮やかに綺麗に見せる「モバイルブラビアエンジン2」を採用していました。ディスプレーそのものはセンサー層をレンズ(ガラス)と一体化したことで、より正確なタッチ操作を実現。屋外のような明るい場所でもより見えやすくなっていました。そのほか、人の目や環境によって異なる画面の色味についても「ホワイトバランス」機能により自分好みに調整も可能でした。
カメラ機能ですが、リアカメラは「積層型構造」のCMOSイメージセンサー“Exmor RS for mobile”を採用した1310万画素を搭載。逆光のような明暗差が激しい場合でも、白とびや黒つぶれを抑えた見た目に近い動画撮影が可能なHDRビデオに対応しました。
カメラにまかせて撮影する「プレミアムおまかせオート」では、シーン認識機能が進化し、明暗差のある場合は、1回のシャッターで露出の異なる写真2枚を自動合成する逆光補正HDRや、暗いシーンでは最大で4枚の画像を重ね合わせてノイズやブレの少ない写真を残すといった賢い機能が搭載されていました。
カメラボタンを長押しすると、スリープ状態からカメラアプリが起動してすぐに撮影できる「クイック起動」や、秒間最大15枚の速さで枚数制限なく撮影できる「連写モード」、静止画と動画の切り替えなくアイコンをタップするだけで静止画撮影と録画ができる「モードレスUI」を備えています。
エンタメ機能としては音楽を聴くための「WALKMANアプリ」をインストール。ClearAudio+モード、サウンドエフェクト、イコライザー、Clear Phase、サラウンド(VPT)、ダイナミックノーマライザーなど、充実のオーディオ機能が用意されていました。
NFC対応機器にかざすだけで、音楽再生から映像やデータの転送までができる便利さや、「スモールアプリ」、「PObox」といったアプリもXperiaユーザーにはなくてはならないものでしょう。さらにディスプレー下部にはLEDがあり、メールや情報のお知らせがくると光るだけではなく、充電時のバッテリー残量や、「アルバムアプリ」、「WALKMANアプリ」などで表示しているコンテンツに応じて色が変わるギミックもありました。
本体サイズは、約71×135×10.5mm。重さは約145g。本体の下側に重心をおいたり、本体をラバーのような素材にすることで、より持ちやすさを重視したデザインになっています。
スペックは、プロセッサーにSnapdragon S4 Pro APQ8064(1.5GHz、クアッドコア)、メモリーは2GB、内蔵ストレージは16GB。OSはAndroid 4.1。バッテリー容量は2300mAhです。
背面カバーを取り外してバッテリー交換ができたり、IPX5/IPX8の防水性能はキッチンや水周りや急な雨など心配せずに使えたり、IP5Xの「防塵」性能も備えたりと、利用シーンの自由さがありました。そのほか赤外線、ワンセグ、おサイフケータイにいたるまで、欲しかった機能がすべて集約されたauのXperiaとして人気になったモデルでした。
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