4096段階の筆圧感知を実現したディスプレーとペンと組み合わせると快適!
4万9800円お絵かきタブレットがより紙の書き心地になるフィルムを試した
2018年08月24日 07時00分更新
「raytrektab DG-D08IWP Siro」(以下DG-D08IWP)は、サードウェーブが販売するお絵かきタブレットだ。8型で、OSはWindows 10 Home(64bit)を採用している。
CPUにAtom x5-Z8350(1.44GHz)を採用し、メモリー容量は4GB、ストレージは64GB eMMC。重さは約400gと、500mlのペットボトル1本にも満たない軽さを実現したモデルだ。4万9800円というリーズナブルな価格も魅力の1つとなっている。
4096段階筆圧感知で抜群の書き心地
DG-D08IWPの最大の特徴は、付属のバッテリーを搭載しない、4096段階の筆圧感知を実現したデジタイザーだ。多くのデジタイザーは充電が必要となるが、DG-D08IWPでは、鉛筆で紙に文字を書くように、バッテリー管理に気を取られずに使用できる。
スペックや使用感は前回までにまとめているので、今回はオプション品となる「ペーパーライク 反射防止フィルム」と「手書き風液晶保護フィルム」を装着し、その書き味をレポートしたい。
書き心地がさらに向上!
まずは直販価格1410円のペーパーライク 反射防止フィルムから。
パッケージを開封すると、汚れを拭き取るためのクリーニングシート、気泡を押し出すためのスクレーバー、ホコリ取り用のシールが同梱されている。手垢や汚れを拭き取り、ホコリを取ったら、素早くフィルムを貼り付けよう。
表面は非光沢仕様で、写り込みはかなり低減できる。ざらっとした触り心地だが、タッチに影響はなく、スムースに操作できる。多少厚みがあるため、ディスプレー表面のガラスから液晶までの距離を感じるが、許容範囲だ。
書き味はかなりよく、「ペーパーライク」に偽りはないと感じる。劇的な書き心地の変化だ。イメージとしては、上質紙ではなく、ボール紙や紙袋の裏など、それほど品質の高くない紙に、ボールペンや鉛筆で書いているかのような感触。
紙のような書き心地にこだわるなら、かなり有力なアイテムだ。気になる点としては、使っているうちに、フィルム表面のコーティングが剥げて、よく筆跡が通るところのみザラザラ感が減ってくるかもしれないこと。
もっとも、そこまでになるにはかなり使い込むことになるだろうし、フィルムもそれほど高価でないため、維持費と考えて定期的に張り替えるのもアリだ。
4000円の高級フィルムはどうか?
次は手書き風液晶保護フィルムを試す。こちらは直販価格4000円と、保護フィルムとしてはかなり高価だ。
こちらはペーパーライク 反射防止フィルムのようなざらっとした感じはなく、ツルツルとした表面。一見すると、普通の保護フィルムにも見える。ただし、かなり厚みがあり、フィルム自体も硬い。表面に抵抗感を加える層があるのだと推測できる。
いざ書いてみると、見た目は普通の保護フィルムなのに、微妙な引っ掛かりがあり、確かに紙への筆記に似ている部分がある。ただ、書き心地はペーパーライク 反射防止フィルムを貼ったときと同じくらいなので、衝撃は薄かった。
ペーパーライク 反射防止フィルムと比べると、手書き風液晶保護フィルムはフィルムがシートに近いほど頑丈。これならば、1度貼ってしまえば長期間貼り換えずに利用できるだろう。
個人的には、一定期間使用したらフィルムを貼り換えたいと思うので、手頃な価格で使用感も確実に書き心地を向上できるペーパーライク 反射防止フィルムのほうが気に入った。
フィルムという特性上、店頭では試せないとは思うが、紙のような書き心地とリーズナブルさを優先するならペーパーライク 反射防止フィルムを、書き味を調整しつつ、普段の使用感にも影響を与えたくないなら、手書き風液晶保護フィルムを選ぶといいだろう。
いずれにしても、デジタイザーが最大の魅力となる製品なので、こういったオプションを活用して、よりアナログな書き心地を追求するのは大変おすすめだ。