「HUAWEI P20 lite」レビュー後編は、最大の魅力でもあるカメラをチェックしていく。ファーウェイといえば、Leicaとの協業で高品質な写真の仕上がりが特徴の上位機種がよく知られているが、HUAWEI P20 liteにLeicaの文字はない。それでもカメラ周りは良好な仕上がりで、インカメラの性能も加味すると、ターゲットをよく意識したものといえるだろう。また、ダブルレンズである部分もポイント。後述するが、撮影補助として別途レンズを搭載しており、アパーチャー機能についてはハイエンド端末と大差がない。さっそくチェックしていこう。
アウトカメラから見ていこう。1600万画素+200万画素となっており、主に使用されるのは、1600万画素のレンズになる。では、200万画素のレンズはというと、補助として用意されており、背景をぼかすアパーチャー機能の深度情報取得に使用されている。
アパーチャー機能とは、デジタル一眼レフ/ミラーレスで浅い被写界深度で撮影したような撮影ができる機能だ。タップした部分から後ろをボカすことで、被写体を際立たすことができるほか、ソフトウェア的に再現されたF値の変更もできるし、フォーカスをあとから変更することもできる。
これはシングルレンズのスマホでも対応する端末はあるが、たとえば、コップのハンドルにある空間だけボケないといったことがよくあったが、HUAWEI P20 liteの場合はそのような状態になりにくく、また細かい物体に対しても成功率は高め。また後ろボケだけでなく、前ボケも比較的自然であり、使えるシーンも多い。
※作例写真は原寸で掲載しています。データ通信量にご注意ください。
では、1600万画素側での撮影結果を見ていこう。傾向としてはやや明るめに撮影されるが、雰囲気を乱さないので、気兼ねなくシャッターを切っていけるだろう。ただ室内では明るくなりがちなので、このときには露出補正で暗めにしたほうが雰囲気がよくなる。なお、F値はF2.2だ。
インカメラは1600万画素で、アウトカメラよりも明るいF2.0を採用している。お約束の美肌機能もデフォルトでオンになっているほか、ジャスチャーによる撮影機能もアリと、自撮りに関しても抜かりはない。ビューティー機能については、デフォルトだとほどほどの処理になっており、露骨にビューティー処理をしたようには見えない。もちろん、各設定を最大にすると男性でも別人になるほどなので、これは店頭で試してみるといいだろう。ともあれ、インカメラとしてはミドルクラスらしくないものであり、ファーウェイが狙うターゲットがよくわかる。
後編ではカメラを重点的にチェックしてきたが、少しクセはあるものの、ミドルクラスとしては良好な描写であり、インカメラについてはハイエンド並の性能だ。前編で触れたように、基本スペックも高く、お買い得なモデルといえるだろう。そろそろ機種変更を検討しており、かつなるべく予算を抑えたいのであれば、HUAWEI P20 liteをチェックしてみよう。
| 「HUAWEI P20 lite」の主なスペック | |
|---|---|
| メーカー | ファーウェイ |
| ディスプレー | 5.84型液晶 |
| 画面解像度 | 1080×2280ドット |
| サイズ | 約71.2×148.6×7.4mm |
| 重量 | 約145g |
| CPU | Kirin 659 2.36GHz+1.7GHz (オクタコア) |
| 内蔵メモリー | 4GB |
| 内蔵ストレージ | 32GB |
| 外部ストレージ | microSDXC(最大256GB) |
| OS | Android 8.0 |
| LTE対応バンド | 1/3/5/7/8/18/19/26/28/41 |
| 無線LAN | IEEE802.11ac(2.4/5GHz対応) |
| カメラ画素数 | リア:1600万画素(F値2.2) +200万画素 /イン:1600万画素(F値2.0) |
| バッテリー容量 | 3000mAh |
| FeliCa/NFC | ×/× |
| 防水/防塵 | ×/× |
| 生体認証 | ○(指紋) |
| USB端子 | Type-C |
| 連続待受時間 | 約350時間 |
| 連続通話時間 | 約1100分 |
| カラバリ | クラインブルー、ミッドナイトブラック、サクラピンク |

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