子供の頃は近所の商店街に金魚すくい屋さんがあったので、母親と買い物に行き、その間に時々遊んだ覚えがある。
しかしその後、この手のお店は縁日でしか見かけなくなり、それもあっという間に数が減ってしまい、大都会では専門店と化した一部の特殊なお店に行かなければまず体験できない時代となった。
なので、最後に金魚すくいをしたのはもういつの頃か忘れてしまった。多分、もう何十年もやっていない気がする。
昨今でも熱帯魚を飼っている人はそこそこ見かけるが、金魚を飼っている人は筆者の周囲には滅多にお目にかかれない。自然と金魚を見る機会は減ってしまった。
そんな時代だから金魚絵師である「深堀隆介」氏の金魚の展覧会には膨大な数の見学者が訪れ、どこでも長蛇の列となる。
今回、その深堀氏が監修し、タカラトミーアーツが発売した「ひかりとみずのカラクリ金魚」(以降:カラクリ金魚)の“出目金”バージョンを発売日に予約衝動買いしたのでその顛末を紹介したい。
太陽光エネルギーで動く「ひかりとみずのカラクリ金魚」
今回発売されたカラクリ金魚は、ごく普通の金魚と出目金の2種類。筆者はもちろん躊躇することなく出目金を予約した。
配達されてきた出目金のパッケージには「エサやり不要」「電池不要」の「ECO TOY」と記されている。一見して単純そうなメカイメージだが、基本構造は、ダイソーなどで売ってる100円の太陽電池エネルギーで首を振るアヒルに近い。
同梱品は全部でこれだけ。パッケージも取説も、文字をよく読まない筆者はデザインシート(右下)が2枚しかないことを疑問に思ってしまう
同梱物は、ソーラーパネル付きで金魚の回転運動を生み出す黒い台座と、台座の上に敷く柄物のデザインシート、透明アクリルのフタつき水槽、取説、そして一番肝心な金魚(筆者の場合は出目金)が一匹だ。金魚の造形デザイン監修をされているのが、おそらく深堀隆介氏だと思われる。
金魚はアクリルの水槽に既定の水(深さ30~35㎜)を入れた時に、ちょうどいい深さで正しい姿勢と角度で浮くような重量バランスで作られているようだ。
そして太陽エネルギーで適度なスピードで頭を振りながら進む(泳ぐ)時に、絶妙なバランスで尾びれを振るように見事に設計されている。
台座の中には大きな歯車が中央にあり。その周囲のギザギザ歯車の縁近くにマグネットユニットが取り付けられている。
太陽エネルギーで回転する円盤上のマグネットユニットに引っ張られるように、水槽内の金魚が円形に泳ぐというシンプルな仕組みだ。

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