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文●ドリル北村/ASCII編集部

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高速不揮発メモリーによる次世代データセンター技術が必要
経済産業省が基調講演

経済産業省商務情報政策局の成田達治氏

 科学技術政策の基本指針のひとつであるSociety 5.0を実現するため、官民一体となって「Connected Industries」を推進していくことが重要だという。これは、さまざまな業種、企業、機械、データなどがつながって、新たな付加価値やサービスを創出し、人手不足やエネルギー制約などの社会的課題を解決する取り組みだ。

 Connected Industriesの重点取り組み分野は、「自動運転・モビリティサービス」「バイオ・素材」「スマートライフ」「プラント・インフラ保全」「ものづくり・ロボティクス」の5つ。同時にこれらを支える横断的支援措置・法制度などを早急に整備する必要があるという。

Connected Industriesの重点取り組み分野は5つ

 政府は、Connected Industriesに必要不可欠な重要技術については、AIなどの技術を担うベンチャーの役割が重要であり、彼らに対して開発環境・開発資金援助を行なっていくとともに、技術の種・優秀人材をコンテストなどを通じて発掘していく。また、AIチップの技術開発に対する支援も加速していくとのこと。

 また、民間部門におけるデジタルトランスフォーメーションに向けた課題も説明した。老朽化・複雑化・ブラックボックス化したシステムが、8割以上の大企業で残存している。これが足かせとなって、戦略的なIT投資に資金と人材を振り向けられないでいる。

古いシステムが8割以上の大企業で残存している。これをいかに刷新し競争力を高めるかが課題だ

 システムの刷新には多大なコストと時間がかかるが、IT関連費用の8割が現行システムの維持管理に使われていると指摘。短期的な観点でシステムを開発し、結果として長期的に保守費や運用費が高騰する技術的負債を抱えているというのだ。

 この負債を解消することが大切で、具体的には、頻繁に変更が発生する機能はクラウド上で再構築したり、肥大化したシステムの中に不要な機能があれば廃棄するなどして、シムテム刷新を推進してデジタルトランスフォーメーションの実現につなげていくことが重要だと述べた。

保守費や運用費を下げ、浮いた費用でシステム刷新を推進していく

 最後に、データ量が急速に増大していく中で、高速な処理を可能とする次世代データセンター技術の開発も重要と指摘。ハードとソフトを一体として技術開発支援を行なっていくと述べた。

高速不揮発メモリーによるデータセンターの重要性を説く

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