まるで映画のような迫力!Dolby Atmos環境で「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」を体験

2018年07月20日 13時00分更新

 9月6日にPlayStation 4版(PS4)、9月5日にSteam版が発売されるKONAMIの「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」は、映画館などでよく耳にする「Dolby Atmos®(ドルビーアトモス)」に対応している。今回は、Dolby Japanさんにお邪魔し、Dolby Atmos環境にて「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」をいち早く体験する機会を得たので、どのようなモノだったのかお伝えしたい。

Dolby Japanさんの視聴室にてデモ映像の視聴およびゲームプレイを体験させてもらった

 Dolby Atmosは音声データに位置情報を加えた「オブジェクト・オーディオ」を用いるオーディオフォーマット。従来は複数のサウンドをミックスしてチャンネルにまとめ、独立した音声チャンネル数を増やして、位相差にて豊かな音場をつくりあげていた。この方法では、ひとつの音をチャンネル間で移動させることはできたが、頭上などへ自由に移動させることはできなかった。

 一方、Dolby Atmosは、ベースとなる環境音のような「ベッド」に、さまざまな方向から聞こえる音を「オブジェクト」として貼り付けていくような形でサウンドを表現するという。

Dolby Atmosサウンドの概念を図で示した資料。位置情報を持った音を複数配置することで、迫力ある移動するオーディオを作り出す

 その際、音がどのように動くかも指定するため、あらゆる方向から臨場感溢れるサウンドが楽しめる。

 そのサウンドは映画館では最大64個のスピーカーで再現され、今日のハリウッド・メジャー映画作品ではほぼ標準の音声方式となっているという。

 Dolby Atmosはマイクロソフトのコンシューマーゲーム機であるXbox OneシリーズやWindows 10のCreators Update適用以降が対応する。また、Huaweiのフラグシップモデルである「P20」や「MateBook X」といったスマホまたはノートPCへの採用も増えつつある。

 もちろん、そのサウンドを楽しむには、Dolby Atmos対応のオーディオ機器で視聴する必要がある。搭載スピーカーが対応を謳っているスマホやノートPCで設定を行ない、対応アプリ&作品を再生する必要はある。たとえば、Netflixなどの場合は、Dolby Atmos版の作品の配信も行なわれているので、対応製品を持っている人は視聴してみるといいだろう。

 そんな、Dolby Atmosだが今回は7.1chシステムに、天井のスピーカー「GENELEC 8020」6chを組み合わせた7.1.6chにて体験。AVアンプはDENON AVR-X8500H。

天井には左右3つずつ、計6つのスピーカーが備わっていた

 Dolby Atmosの基本となるデモ映像を体験したあと、今回の主題となる「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」のPS4向け限定盤特典Blu-rayを視聴。その後、ゲームの体験版をプレイ。

 Dolby Atmosでは、敵が後ろから攻撃している際などに、きちんと後ろから音が聞こえたりと、位置がとても明確に感じられた。敵をプレイヤーが近接攻撃で攻撃する際などは、当然自機の正面で敵が攻撃を受けるため、正面から音が鳴り響くのだが、ステレオで聴いた際はやや平面的なのっぺりとした音のところ、Dolby Atmosだと粒だった、臨場感のある音として聞こえた。

 また、敵が後ろから攻撃してきた際は、後ろから音が鳴り、すれ違い様に攻撃して斜め後ろで敵が爆散した音も、どこで爆発したのかが分かる、位置が捉えられるところが非常にゲームに没入する高い実在感を覚えた。

 さらに特筆すべきはジェフティに搭載された戦闘コンピュータのエイダの声が、頭上で鳴り響いているように聞こえる点。頭上から声が聞こえることで、「コクピット内にいる」というロボット好きにはたまらない体験を得られるのも魅力的だ。

映像作品では、機体の上昇したりといった移動シーンで、音が頭上を通りすぎるといった音の移動をはっきりと感じられた。まるで映画館で視聴しているような迫力を得られる

ゲームプレイ時には、あらゆる方向から効果音が聞こえ、迫力の戦闘が楽しめた

 Dolby Atmosは最新の映画館で体験するような、シーンに最適な音の配置を施した臨場感と迫力のあるサウンドで映像やゲームが楽しめる。もちろん、対応するAVアンプやサウンドバーなど、環境を用意する必要性はあるが激しい効果音、特にハイスピードで動き回るロボットゲームには向いていると感じた。

 ただし、PS4はDolby Atmosに対応しないため、「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」でDolby Atmosのサウンドを楽しみたい場合は、Steam版+対応環境のPCが必要となる。「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS : M∀RS」は4Kにも対応するため、最高の映像、サウンドで楽しみたい人は、発売までにそれぞれの環境をそろえることも検討してみてはいかがだろうか。

Dolby, ドルビー, およびDolby AtmosはDolby Laboratoriesの登録商標です。

この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう