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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第131回

スマホで会議を録音するならイチオシの「HT Professional Recorder」を徹底解説

2018年07月07日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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再生する場所や速度、リピートまで
自由自在で快適に文字起こしできる

 録音が完了したら「Play」をタップすれば再生し、「Stop」をタップすれば停止する。再生した瞬間に、明らかに綺麗に録音されていることに驚くだろう。人の声が標準アプリで録音したときと比べると、クリアではっきり聞こえるのだ。臨場感もあり、明らかに音質が向上していると感じる。録音時の音量を調整してくれるためだろう。

 ちなみに、iPhoneの標準アプリで録音する場合、ファイル形式はMP4となるが、本アプリではWAV形式となっている。

 もちろん、他にもさまざまな再生機能を備えている。画面右側の+/-ボタンではピッチを上げたり下げたりできる。テープ起こしの作業時間を短くするなら早口にしてもいいし、聞き取りにくい話し手なら遅くすればいい。左上の緑色の矢印は5秒前もしくは5秒後にスキップできるので、センテンスを聞き逃したときに重宝する。それよりも短い時間の調整をするなら、画面下に表示されている波形を左右にスライドすればいい。1スライドで1秒前後移動できる。

 再生が止まっているときに、時間表示部分をタップすると15秒巻き戻るという小技も用意されている。さらに「Position」のゲージを左右に動かして再生部分を移動することも可能だ。巻き戻しをさまざまな方法できることにより、聞き取れない部分に合わせて手軽にリピート再生できるのが便利。テープ起こしがはかどる。

「Play」をタップすると再生が始まる

+/-ボタンで再生スピードを調整できる

ボックマークボタンの左右の矢印をタップすると任意のブックマークにジャンプする

 画面下のボタンは、右下がリピートボタン、「Rename」はファイル名の変更ボタン。「Speaker」ではスピーカー出力とヘッドホン出力を切り替えられる。

 「Library」をタップすると、録音済みのデータを一覧できる。録音をタップし、右下のアイコンで再生、ごみ箱のアイコンで削除が可能。「Recorder」をタップすると、録音/再生画面に移動する。

「Rename」ボタンをタップするとファイル名を付けられる

「Library」で録音一覧を確認できる

画面下のごみ箱アイコンをタップすると削除できる

 一覧から録音を選択し、上部メニューの「Compress」をタップするとファイルを圧縮できる。ストレージを節約したり、外部に送信する際にありがたい機能だ。同様に、「Expand」をタップすると元に戻せる。「Share」をタップすると、メールやウェブサーバー、iTunes、Dropboxなどを介して共有できる。「Folders」ではフォルダーを追加し、録音を分類できる。「Menu」からはマニュアルを表示したり、ごみ箱を空にしたりできる。

一覧から録音を選び、「Compress」で圧縮、「Expand」で解凍することが可能だ

「Share」をタップすると、録音を共有できる

「Folders」では表示するフォルダーを切り替えたり、新たに追加したりできる

「Menu」からはごみ箱に移動したファイルを削除できる

 以上が「HT Professional Recorder」の説明書となる。まず、シチュエーションに合わせたモードで、高音質の録音ができるという一点だけで神アプリだし、1200円という価格も問題なし。1時間分の録音をテープ起こしするだけで元が取れる。さらに、再生機能も充実しており、他のデバイスに録音データを動かさずにテープ起こし作業ができる。ファイルを圧縮したり、フォルダで分類する機能も用意されているなど、さすがは有料アプリと言える。

 議事録の作成などで標準の録音アプリに違和感を覚えたら、ぜひ導入を検討してみることをオススメする。

筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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