ベンチマーク目的で自作することは多いが、普段はMacをメインにしている筆者。自腹&ガチでPC自作するのは超ひさびさだったりする。
新たにH370、B360、H310チップセットが追加され、コストダウンが可能になった第8世代Coreプロセッサーに、進化しつつもコスパがさらに向上した第2世代Ryzenの登場と、新たなPCを組むのにグッドなタイミングといえる今日この頃。
そのうえ、大型連休中と言えば、アキバPCパーツショップの特価品が目白押しだ。普段の週末も特価品盛りだくさんだが、連休中はひと味違った特価品が並び、店頭おなじみのCPUとマザーボードの同時購入値引き額が増額されることも多々ある。
特価品や値引きキャンペーンを上手に活用すれば、総予算を抑えることはむろん、同じ予算内でSSDの容量をアップしたり、マザーボードをより多機能や高品質なモデルにしたりすることもできる。
そんな自作PC日和のなか、ベンチマーク計測や記事作成時にPCを組むことは多々あるが、PCケースに入れてガッツリ組むのは、かれこれ4年ぶりになる筆者が新たなPCを自作した。
当然、編集部からの補助は一切なしのガチ自腹になるため、アキバショップスタッフとのつながりを最大限活用して、構成パーツをじっくり相談した。
自作に限らず、PC選びで大事なのは“やりたいこと(用途、目的)”、“予算”、ケースデザインやマザーボード規格、拡張性に影響する“フットプリント”になる。
今回組むPCの用途としては、テキスト処理やオフィスアプリ、写真のRAW現像、ウェブ動画視聴、ブラウザーゲームなどで、比較的ライトユースになるのだが、CPUは殻割りやオーバークロックを楽しめる「Core i7-8700K」一択に。
確実にオーバースペックだが、12スレッド&5GHzオーバー動作といった夢を見られるのは、自作PC好きには我慢できないところだ。
そのほかの希望として、“CPUはオーバークロックで常用”、“PCケースは、机の上に置ける”、“PCケースのカラーはホワイトがいい”、“5インチベイ、3.5インチベイはなくてもオッケー”、“DIY水冷を将来的に組み込むかも”といった点をショップスタッフたちに伝え、意見を聞きつつ構成パーツを自分で選んだ。
パーツを流用しながらPC一式を構成
ショップスタッフに相談しつつ、最初に選んだのは、希望で上げた点に最も関係しているPCケースだ。
机の上に置けるサイズで、DIY水冷を搭載できる広めの内部スペースという、相反する要望なのだが、そこはプロのアキバPCパーツショップスタッフたち、Micro ATX規格のミニタワーケースのFractal Design「Define Mini C Window」が、すんなり出てきた。
さすがにミニタワーなのでDIY水冷を組み込むのは厳しいかなと思ったが、YouTubeで探すと、意外とDIY水冷を組み込んだ作例があったので、PCケースは“キミにきめた!"とばかりに、「Define Mini C Window」のホワイトモデル(型番:FD-CA-DEF-MINI-C-WT-W)に決定した。
静音重視のPCケースだが、トップとフロントに120/140mmファンを各2基、リアとボトムに120mmファンを各1基搭載でき、最大で280mmまでのラジエーターの搭載も可能になっている。
CPU周りの電源回路を重視して選択
PCケースの次は、Micro ATX規格のマザーボード選びなのだが、意外と難航してしまった。Micro ATXモデルは、どうしても選択肢が少なく、Z370、H370搭載マザーボードともにコスト重視のモデルが多く、フェーズ数やVRMヒートシンクにコストダウンが目立ってくる。
そんななか、オーバークロックするならコレと推してくるスタッフが多かったのが、実売価格2万2500円前後となるASUS「ROG STRIX Z370-G GAMING」だ。
10フェーズの電源回路を備え、1万3500円前後と安価なASRock「Z370M Pro4」にも惹かれたが、DIY水冷パーツメーカーのEK Water BlocksからCPUとVRMをまとめて水冷化できるMonoblock型ウォーターブロックが販売されている「ROG STRIX Z370-G GAMING」をチョイスした。