アップルのApple Watchに先駆け、2014年3月18日にグーグルがAndroid Wearを発表してから、約4年が経過した。この4年間で各メーカーからは、Android Wear OSを搭載したスマートウォッチが数多くの登場し、ひとつのジャンルとして確立している。とはいえスマートフォンと比べれば、まだまだ普及率は高くない。
Android Wearの現状や今後について、グーグルでAndroid Wearのプロダクト・オペレーション・リーダーを務めるLeor Stern氏に伺った。
2014年3月18日に公開されたAndroid WearのDeveloper Preview動画
── グーグルが想定していた通りに、この4年間でビジネスが進んでいるのでしょうか?
Stern氏 4年という年月は経過していますが、Android Wearに関するビジネスはまだまだ始まったばかりだと考えています。Android Wearだけではありませんが、グーグルが目指しているのは、「人々の生活を向上させられるか」ということです。その点で言えば、想定したとおりに進んでいますし、また方向性は変わっていません。思ったよりも速く広まっていますし、可能性はより広がっていると思います。
── 具体的に「人々生活を向上させる」ポイントとは?
Stern氏 まず簡単に、必要な情報にたどり着けます。Google アシスタントは、スマートウォッチに話しかけるだけで、タイマーの設定から道案内が利用できます。スマホをポケットから取り出すよりも早いです。次にヘルスケアですね。健康を管理するためのデータを簡単に収集できます。この点は、特に可能性が広がるポイントだと考えています。
また可能性の広がりとしては、データを集めるだけでなく「データを活用」する流れになってきています。グーグルのFitチームが解析したデータですが、オフィスなどで長時間座っているのは健康面で良くありません。そこでアプリをスマートウォッチのFitと連携することで、着用しているスマートウォッチで「座りすぎを検知して通知」します。ほかにも、Android Wearで利用できるヘルスケアアプリは、たくさんの種類があります。このように悪い生活習慣を変えられるきっかけとなるよう、Android Wearを活用していきたいと考えています。