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インターネットの安心・安全を伝えることができる小説のコンテスト

想像力で新たな脅威に対抗! 「サイバーセキュリティ小説コンテスト」開催記念トークイベント

2018年03月05日 17時00分更新

文● MOVIEW 清水/編集●ASCII

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 2月1日から3月18日は「サイバーセキュリティ月間」。その普及啓発活動の一環として3月4日、内閣サイバーセキュリティセンターがアキバ・スクエアで「アナログハックを目撃せよ!2018」を開催。イベントのステージで「サイバーセキュリティ小説コンテスト」開催記念トークショーが開かれた。

 「サイバーセキュリティ小説コンテスト」は、JNSA(特定非営利活動法人 日本ネットワークセキュリティ協会)主催、カクヨムが運営する、サイバーセキュリティをテーマとした小説のコンテストで、今月末から8月31日までプロアマ問わず応募できる。

 本ステージではコンテスト実行委員長の日立システムズ 本川祐治氏、KADOKAWA カクヨム編集部 編集長 河野葉月氏、日本マイクロソフト 原 麗氏、サイボウズ 伊藤彰嗣氏が登壇し、コンテストに託した想いや、応募者に対するサポートについてなどが語られた。

「サイバーセキュリティ小説コンテスト」開催記念トークイベント

 JNSAは、サイバーネットワークの安心安全をどう獲得するかについて、さまざまな形で啓発活動を展開している。しかし、その啓発活動だけではなかなか広まっていかないということがあり、インターネットの安心・安全を伝えられる小説のコンテストがいいのではないかということで企画したとのこと。

 本川氏は「サイバーセキュリティの事件や事故が起きたときに、よく想定外とか未知のウイルスという言葉が出てきますが、サイバー空間は人が作り出したもので、人知の及ばない自然災害や疫病などとは違うので、そうした言葉が使われることに違和感があり、想像力を膨らませれば防げたのではないか」という思いから、「想像力豊かな人に小説を書いてもらおうと考え、今回のコンテスト企画にいたりました」とその企画経緯について説明した。

日立システムズ 本川祐治氏

 コンテストが実際に実施されるカクヨムは小説を誰でも書け、誰でも読むことができる小説投稿サイト。カクヨム編集長の河野氏はカクヨムを使ったコンテストについて「旧来の公募では選考委員や編集部の人間など限られた人だけ読んでいましたが、カクヨムではオープンな状態で誰でも読むことができ、おもしろい作品にポイントをつけることで、他の人の目にも止まる機会を増やしていく点がこれまでのコンテストと違う」とその利点を解説。

 今回のコンテストでは、サイバーセキュリティについて登壇している方々によるサポートもあるとのことで、「応募者も勉強することになるし、読者もサイバーセキュリティについて知っていくことになるので、現実の課題と想像の世界が融合して新しい形の小説世界が生まれてくれることを期待しています」と語る河野氏。本川氏も「サイバーセキュリティに詳しくなくても、こういうことがあるのではないかということをぶつけてもらえれば我々のほうでサポートしていきます」とフォローした。

KADOKAWA カクヨム編集部 編集長 河野葉月氏

 毎日膨大な量のサイバー攻撃を受けているというマイクロソフトは、セキュリティへ年間1000億円以上投資しており、一度も情報流出したことがないと語った原氏。個人的な好みと断りながら「セキュリティ攻撃がきっかけとなったディストピア系で、日常が壊れるという危機感の上でのセキュアの大切さや、こういう世界になったらどうしようというハラハラ感を創作活動にぶつけていただく、そのエネルギーを楽しみにしています」と、コンテスト応募者へエールを贈った。

日本マイクロソフト 原 麗氏

 グループウェアで知られるサイボウズの伊藤氏は「現在サイボウズではチームワークをテーマにしており、そのチームワークを支えるインフラとしてのセキュリティについて想像を膨らませていただくことで、よりよいインフラとしてのセキュリティができてくるのではないかと期待しています」とコンテストへの期待を語り、「小説というメディアを通して、より多くの人にセキュリティについて知ってもらえたらうれしい」と、コンテストに協賛した経緯を表明した。

サイボウズ 伊藤彰嗣氏

 この後、サイボウズ代表取締役の青野氏から動画で、「サイバーセキュリティ小説というと映画『インデペンデンス・デイ』を思い出しますが、異星人の宇宙船にウイルス攻撃をするという、素人をだますようなシナリオにがっかりしたので、そのあたりにこだわりをもってプロが読んでも納得するような小説が出てくることを期待しています」と応募者へのメッセージを贈った。

サイボウズ 青野氏のビデオメッセージ

 今回のコンテストでは協賛企業によるサポートもあるとのことで、本川氏からは実際の現場として日立グループの施設見学、伊藤氏から過去の実例、実業務の紹介や、日常の中にあるセキュリティについてのフリーディスカッションしてみたいという提案、原氏からはフリーアドレスや柔軟な働き方をしているオフィスの企業対象のツアーへの参加などが提案された。

完成したばかりだというコンテストのキービジュアル

 最後に本川氏から「想像力豊かな作品をお待ちしています」というメッセージでトークイベントは締めくくられた。

サイバーセキュリティ小説コンテスト

ジャンル
 サイバーセキュリティに関連する小説であれば、SF、異世界もの、体験などジャンルは自由

応募
 プロアマ問わず。カクヨムへの会員登録が必要

大賞1名
 賞金100万円+書籍化

スポンサー賞
 マイクロソフト賞、サイボウズ賞、日立システムズ賞 各1名

応募期間
 3月31日~8月31日

主催
 特定非営利活動法人 日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)

運営
 株式会社KADOKAWA

後援
 サイバーセキュリティ戦略本部(協力:内閣サイバーセキュリティセンター NISC)

協賛
 日本マイクロソフト株式会社/サイボウズ株式会社/株式会社日立システムズ/株式会社シマンテック/トレンドマイクロ株式会社/株式会社日本レジストリサービス(JPRS)/株式会社ベネッセインフォシェル

コンテスト詳細
 https://kakuyomu.jp/contests/cyber_security

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