2.5万円で買える光学45倍デジカメ「PowerShot SX430 IS」を試した

画質はスマホとどっいどっこいだが
光学45倍はやっぱりすごい

　スペックについてなんだかんだ書いたが、画質が満足のいくものであればそれでいい。

　その画質だが、正直、筆者の手持ちのスマホ（arrows NX F-02H）のカメラと大きく変わらない。どちらも引きで見る分には遜色ないが、等倍表示にするとPowerShot SX430 ISはスマホの画像よりシャープネスは高い一方、結構ノイズが見られる。暗部は若干ディテールも甘くなる。

広角でオート撮影。日の当たっていない水面などはディテールが崩れている

広角側で撮影。やや暗めな環境でもシャープだがノイズが目立つ

500

それぞれ上の画像の中央部分を光学45倍ズームで撮影

　だが、やはり真価は45倍ズーム。望遠側で撮れば、肉眼では視認が難しい距離のモノもバッチリ写真として見られる。光学ズームのないスマホの画像を同等の画角に拡大表示すると、もはやドット絵である。

望遠撮影時は本体の固定は必須

レンズを最大まで伸ばすと奥行きは実寸で14cmほどとなる

手持ち撮影だとどうしても手ブレが起こってしまう

　注意点は手ブレ。本機はボディーが小さく軽いため、つい片手で撮りたくなるが、望遠撮影は片手では確実に手ブレする。というか、最望遠付近では両手持ち撮影でも手ブレする。

　望遠撮影時は三脚を使うか、どこかに固定しないとまともな写真は撮れないと思った方がいい。本体が軽いのでミニ三脚でも大丈夫だろう。

　冒頭でも説明した通り、サブ機に徹するという考え方なら持っていて悪くないカメラだと思う。即座に撮りたい場合はスマホでいいし、画質にこだわるならデジタル一眼を持っていく。でも、ちょっと遠くのモノを撮りたいという場合に重宝するだろう。

　

　なお、本機より1～2万円ほど高いが、光学40倍ズーム搭載の「PowerShot SX720 HS」という機種がある。こちらは画像処理エンジンに「DIGIC 6」という比較的新しいものを採用し、ISO 3200までの設定が可能で、センサーも裏面照射型CMOSとなっている。

　PowerShot SX430 ISよりも、もう少し画質がいいコンデジが欲しい場合は、SX720 HSを検討するといいだろう。