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強みは顧客の消費行動把握:

お金払わず商品持ちだせるコンビニ「Amazon Go」開店

2018年01月23日 12時30分更新

文● G. Raymond

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 米アマゾンが現地時間22日、レジのない店「Amazon Go」第1号店をシアトルに開店した。入り口のゲートにスマートフォンをかざし、アプリに表示したアカウントを認識させることで入場できる。アマゾンは天井についたカメラと棚についたセンサーによって利用者がどの商品を手にとったか把握する。利用者が商品を持って店を出るとアカウントに代金を請求するしくみ。取り扱い商品は牛乳やパン、チーズ、チョコレートなどの飲食料品。売場面積は1800平方フィート(約50坪)でコンビニサイズ。営業時間は平日朝7時から夜21時まで(土日祝休み)。

 Amazon Goは2016年12月に発表し、社員向けのベータプログラムとして提供した。2017年前半の一般向けオープンをめざしていたが計画が遅れていた。

 Amazon Goのようにレジをもたない店をつくる考え方としては電子タグに商品IDを登録するRFタグを使ったしくみ(RFID)が以前からある。昨年4月には経産省がRFIDを使ったセルフレジを2025年までにセブン-イレブンやファミリーマートなどコンビニ大手に導入するという計画を発表した。RFIDはまとめて商品情報を読みこめるのも特徴で、バーコードで1つ1つ商品をスキャンするより在庫管理の手間が減らせるという物流管理面のメリットがあげられていた。ファッションブランドのZARAでは2014年から衣料品にタグをつけて在庫を管理している。

 Amazon Goと今までのRFIDによる無人レジの考え方がちがうのは、Amazon Goがカメラとセンサーを使って消費者の購買行動を個人単位で監視している点。防犯カメラの映像を分析して来店者の性別・年齢・行動履歴・滞留状況を分析するシステムは以前からあったが、Amazon Goはデータを自社の顧客情報に紐つけて管理できる。顧客単位で購買行動が分析できれば、より効果的な商品の拡充や入れ替えができるようになる。Amazon GoシステムはPOSシステムよりも進んだマーケティングツールとして「リアル・アマゾン」の強力な武器になるだろう。

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