Radeon RX Vega M GraphicsはゲーミングノートPC業界に革新をもたらすのか?
Radeon入ってる第8世代Core&NUCを正式発表、Max-QのGTX 1060を超える
2018年01月08日 11時01分更新
Vega M GLの性能はGeForce GTX 1050の最大1.4倍
Vega M GLはVega M GHの下位にあたり、ターゲットはWindows Mixed Reality、ゲーミング、コンテンツ制作など幅広い用途で使われることを想定しています。一方で、高負荷なVRやゴリッゴリのゲーミング用途はVega M GHに譲るようです。
では、そろそろゲーミング性能面の話に参りましょう。下位3モデルに搭載しているディスクリートGPUの「Vega M GL」は、Core i7-8550U&GeForce GTX 1050搭載モデルと比べて、最大で1.4倍の性能になるとのこと。「HITMAN」や「DEUS EX:MANKIND DIVIDED」など、AMD向けのゲームではあるものの、NVIDIAのミドルローGPUをGPU内蔵CPUで超えたというのは驚くべき話ではあります。
なお、Core i7-4720HQ&GeForce GTX 950Mを搭載する3年前のPCと比較すると、最大で3倍も性能が向上しています。HEVC動画エンコードではQSVを使って6.7倍差までひらきます。このように、iGPUとdGPUを用途に応じて使い分けているところが、Radeon入ってるIntel CPUの最大の良さのような気がします。
Max-QデザインのGTX 1060を超えるVega M GH
上位2モデルに搭載しているVega M GHはGLよりもハードな用途に耐える仕様になってます。TDPは100Wとデスクトップ向けのCoffee Lakeよりも高く、Core i7-8809Gに関してはCPUのほかGPU/HBM2のOCにも対応しているのが面白いところ。
Vega M GHの性能はNVIDIAの薄型デザイン「Max-Q」を採用した、Core i7-7700HQ&GeForce GTX 1060搭載PCを超える性能を実現しています。ミドルレンジGPUを1パッケージのGPU内蔵CPUで超えるとなると、Max-QデザインのGTX 1060モデルとはバチバチの競合になります。PCメーカーはGTX 1070以上ならMax-Qを選ぶ意味はありますが、ターゲットの性能がGTX 1060ぐらいならVega M GH採用第8世代Coreのほうが、薄型軽量モデルの設計自由度は高くなるかもしれませんね。
Core i7-4720HQとGeForce GTX 960Mを搭載する3年前のPCと比較すると、最大で2.7倍の差。GLと比べて、いずれのPCゲームでもフルHD/60fps超えで遊べる性能をターゲットにしていることがわかります。
第8世代Core with Radeonを搭載した新型NUCも登場
また、Intelは第8世代Core with Radeonを搭載した新型NUC「Intel NUC 8シリーズ」も発表しました。ラインアップはCore i7-8809Gを搭載する「NUC8i7HVK」と、Core i7-8705Gを採用する「NUC8i7HNK」の2モデル。いずれもIEEE 802.11ac(2×2)無線LAN&Bluetooth v4.2コンボカードがM.2で実装されています。とにかくインターフェースが豊富で、ゲームにVRにコンテンツ制作と幅広い用途で使える省スペースPCです。メモリースロットはデュアルチャンネル対応で2基、最大DDR4-2400、最大容量32GBのSODIMMに対応します。
■関連サイト
第8世代Coreプロセッサー with Radeon RX Vega M Graphics
Intel NUC