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最新端末を丸裸! スマートフォン定点観測 第199回

デュアルカメラの実力チェック! 「honor 9」「Moto G5S Plus」「ZenFone 4 Selfie Pro」

2018年01月01日 12時00分更新

文● 小林 誠 編集● ASCII編集部

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実写比較はMoto G5S Plusの勝利に

 ここからは実際に撮影した画像を比較していく。同じ被写体を撮影し、アウトカメラの設定はオート任せ、初期設定のままだ。筆者が個人的にキレイと思った1枚を勝ちとする。

honor 9

Moto G5S Plus

ZenFone 4 Selfie Pro

 これは一目でMoto G5S Plusの勝ちとした。3枚のなかでもっとも明るく見えるうえ、カーテン、アヒル、ウサギ、造花など被写体全体が違和感のない色だ。

 一方、カーテンの色が実にリアルだったのがhonor 9。アヒルとウサギの人形も実物に近いように思えるが、カラータイルの色がやたら濃かったり、造花が薄暗くなってしまったり、とリアルではあってもキレイに見えないという難しい位置づけ。

 ZenFone 4 Selfie Proは初期設定でHDRが有効になっており、そのまま撮影している。だが3枚のなかでは暗め。唯一アウトカメラがデュアルレンズでは無いので、その差が出たか?

インカメラ比較は3枚とも白いが
……Moto G5S Plusがまたもリード

 続いて同じ被写体にシーラカンスの人形を加えてインカメラで撮り比べた。

honor 9

Moto G5S Plus

ZenFone 4 Selfie Pro

 3機種ともまるで色が抜けてしまったかのように白い。明るいというよりも白い。アウトカメラとインカメラの画質の差を感じる。

 そのなかで比較的色の抜けを感じないのが、Moto G5S Plusだろう。シーラカンスの青、ウサギのシルバー・グレイははっきりしているし、アウトカメラのときはカラータイルの色が目立たなかったが、インカメラでは3枚中もっとも鮮明だ。もっとも筆者の影がアヒルに重なり暗く見え、造花は白くなってしまうなど、マイナスポイントもある。

 同じように色がクッキリ出ているのはZenFone 4 Selfie Pro。アヒルやシーラカンスの人形はMoto G5S Plusよりも鮮やかな色だ。しかしカラータイルや造花は逆にかなり白い。

 honor 9は初期設定で反転して撮影するため、その点は考慮に入れるとしても、アヒルとウサギの人形は色がかなり薄く、白飛びしているのかカーテンの模様も目立たない。実際の見た目からも遠い色になってしまった。

暗所撮影でもMoto G5S Plusが勝利

 続いて暗所比較を行なった。これは被写体の明るさをオフィスの明るさとしては暗めな150ルクス程度に抑え、フラッシュやライトを使わずにオートで撮影、その画像を比べている。

honor 9

Moto G5S Plus

ZenFone 4 Selfie Pro

 今回もMoto G5S Plusが勝ちとした。やや明るく、そして違和感のない一枚となっている。逆にやや暗くなってしまったのがZenFone 4 Selfie Proで、ちょっと影がかかったように撮れてしまった。

 実際の見た目と比較して差があるのはhonor 9で、赤みがあり、背景のカーテンと床が茶色っぽくなってしまった。カラータイルもかなり濃い。ただ温かい雰囲気は出ており、加工するつもりなら面白いのだが。

インカメラの暗所撮影では
ZenFone 4 Selfie Proの勝利

 実写比較の最後にインカメラでの暗所撮影を行なった。再びシーラカンスの人形を加えている。

honor 9

Moto G5S Plus

ZenFone 4 Selfie Pro

 これはZenFone 4 Selfie Proがキレイだろう。やや明る過ぎ、アヒルの人形は頭部が光っているようにも見えるが、白過ぎることも無い。

 Moto G5S Plusはリアルではあるものの、全体的に暗くなり、とくにシーラカンスやカラータイルが暗過ぎる。honor 9は筆者の撮り方が悪いのか、それともオート任せのせいなのか、アヒルの人形がやたらボケた感じとなった。また今回も反転撮影。とはいえそれらを除けば明るくキレイに見えており、気になるのはカーテンがやや緑がかっている点と床は若干赤みがあるか。

撮影モードをたっぷり用意したhonor 9

 カメラの機能、UIをチェックして最後の締めくくり。honor 9の撮影モードは大変に豪華。静止画・動画どちらにも設定を自由に変更できるプロモードがあり、動画でもホワイトバランスなどを調整しつつ撮影が可能。

 「3Dパノラマ」では被写体を回り込むようにしてシャッターボタンを押し続け、画像を3Dに合成する。同じく人物向けの「3Dクリエータ」、光の加工を施す「ライトペインティング」、早送り動画の「コマ抜き」、画家風加工の「アーティストモード」があり、さらに撮影機能も追加できる。カメラ好きなマニアから、加工を楽しむ人まで飽きずに長く使えそうだ。

ファーウェイの上位機譲りの撮影モードの多さ。ダウンロードによって、さらに追加することも可能だ

自由に設定を変更できるプロモードやフィルター機能も

ややシンプルすぎるアプリのMoto G5S Plus

 Moto G5S Plusは一転、撮影モードは4モード、初期設定の写真モード以外はパノラマ、深度の有効化、プロフェッショナルモードだけ。プロフェッショナルモードは他のスマホと同じく、手動でISO感度などのの調整が可能。深度の有効化では撮影後に背景を入れ替える、フォーカスの位置を変更するといったことが可能。エンタメ色は薄めのカメラだ。

非常にシンプルなカメラ機能ながら、設定を変更できるプロフェッショナルモードはあり

深度モードを有効にすると、あとから焦点位置やボケ度合いを変更できる

ZenFone 4 Selfie Proはやや新鮮味に欠ける?

 他の2機種と比べるとちょうど機能の数は中間だろう。ZenFone 4 Selfie ProはZenFoneシリーズを使っている人ならおなじみの機能ばかりで目新しさは無いが、オート以外の撮影モードだと、Pro、美人エフェクト、超解像度、GIFアニメーション、パノラマ、スローモーション、低速度撮影だ。

撮影モードはそこそこ多く、Proモードもある

連続撮影した写真をGIFアニメにする機能も


実写比較が決め手となって、Moto G5S Plusが2勝目!

 今回の勝利機種は実写比較で3勝したMoto G5S Plusとしたい。今回3機種のなかで一目でパッとキレイと感じられたのがこの機種。スマホの画面で見ているとどの機種も画像はキレイと感じていたのだが、パソコンのモニターで見ると差がついた印象だ。

 サクサク撮れたのはhonor 9だが、Moto G5S Plusも次点なので、オートでサクッとキレイに撮れると言っていい。カメラの機能があまりにもシンプルなのは気になるが、アプリの追加でカバーしよう。

 次回は最後のスタミナ比較。3000~3200mAhという普通のバッテリー容量、画面は5.15型~5.5型と、主流のスマホと言ってよいスペック。結果もごく普通なのか、それとも? ではお楽しみに。


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