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ソニーのBluetoothイヤフォン「WI-1000X」はひとつ到達点といえる完成度

2017年10月28日 12時00分更新

文● 四本淑三

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 ソニー「WI-1000X」は、モバイル用イヤフォンのひとつの到達点として、リファレンスのような存在になるのではないか。ごく短時間だが試してそう感じた。

 WI-1000Xは、ワイヤレス+ノイズキャンセルのネックバンド型イヤフォン。新シリーズ「1000X」の一環として「WH-1000XM2(オーバーヘッドバンド)」「WF-1000X(トゥルーワイヤレス)」と共に発売された。シリーズの狙いは、昨年発売された「MDR-1000X」のワイヤレス+ノイズキャンセルの性能を、ほかのヘッドフォンタイプにも展開することにある。

 その狙いにぴったりハマった製品がWI-1000Xであり、つまるところ完成度の高いノイズキャンセリング付きワイヤレスヘッドフォンを、そのままネックバンド型に凝縮したような製品だ。ノイズキャンセル付きのワイヤレスイヤフォンは、それ自体が画期的なことでもある。

WI-1000Xの直販価格は3万7670円。ワイヤレス接続はBluetooth 4.1対応

 ほかにない大きな特徴は3つ。まずBluetoothイヤフォンとしては珍しいハイブリッド型のドライバー構成であること。そして密閉カナル型の小さなハウジングにも関わらず、フィードフォワード+フィードバック両方式を使ったノイズキャンセルシステムを採ったこと。さらにスマートフォンのアプリと連携した自動制御機能を持つことだ。

 小さな製品ながら新機軸が多く盛り込まれている。多少長くなってしまうが、まずはその説明から。

WH-1000XM2のヘッドバンドと同様、ネックストラップ後ろ側にヘアライン加工された金属の加飾パーツ付き

ハイレゾ再生が可能なハイブリッド型

 ドライバー構成は9mmのダイナミック型と、バランスド・アーマチュア型のハイブリッド型。バランスド・アーマチュアの方はソニーの人気ハイブリッド型イヤフォン「XBA-N3」と「XBA-N1」に使われているドライバーと同じだという。この構成でハイレゾ再生に対応する。

ドライバー構成はハイブリッド型。そこにノイズキャンセル用のマイクを内蔵するハウジングだが、コンパクトにまとまっている。重さは約71g

操作系はネックバンドの内側に。曲送り戻し、再生一時停止、音量調節、着信/終話の操作、そしてSiriやGoogleアシスタントの呼び出しに対応

 Bluetoothのコーデックは標準のSBCのほか、AACとaptX/aptX HD、LDACに対応。ソースとプレイヤーが対応していればハイレゾ相当の再生もできる。加えてソニーのハイレゾ関連技術DSEE HX、S-Master HXを盛り込み、CDクオリティーのソースも、最大96kHz/24bitの解像度へアップスケーリングする。普段聴くソースがハイレゾでなくても、ハイレゾ仕様の恩恵はそれなりにあるということ。

 また飛行機の搭乗時など、Bluetoothが使えない状況も想定して、有線接続にも対応している。ハイレゾ再生の可能なプレイヤーであれば「相当」ではなく「本当」のハイレゾ再生もできる。

有線接続端子は充電用microUSB端子を兼用し、付属の専用ヘッドフォンケーブルでステレオミニ出力のプレイヤーと接続。有線接続でもノイズキャンセルは効く

飛行機に乗るビジネスユーザーのために、有線接続用の航空機用アダプターも付属。そのほかの付属品は、充電用microUSBケーブル(約50cm)、専用ヘッドフォンケーブル(約1m)、キャリングポーチ。イヤーピースは本体装着分も含めてハイブリッドイヤーピース(SSSML)、トリプルコンフォートイヤーピース(SML)が付属

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