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アスキー・ジャンク部リターンズ 第175回

たぶん日本唯一 “阿波踊り”専用エナドリ

2017年10月18日 17時00分更新

文● モーダル小嶋/ASCII

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阿波踊りで最高のパフォーマンスを魅せたい……

 筆者は東京都杉並区在住です。杉並区の高円寺で毎年8月下旬に開催される阿波踊りは、東京周辺では最大規模の阿波踊りだそうです。では日本最大規模といえば、やはり徳島をおいて他にはありません。

 「徳島市阿波おどり」は江戸開府より約400年続く伝統があり、人口およそ26万人の徳島市に全国から130万人を超える観光客が集まるそうです。

 そんな徳島から生まれたエナジードリンクがあります。それが徳島珈琲の「アワライズ」。250ml、価格は150円。徳島県内を中心に、物産展などで販売されています。

アワライズ(AwaRise)。「ENERGY DRINK for AWA ODORI」ですから

 世にも珍しい、「興奮と熱気の渦に包まれる阿波踊りで最高のパフォーマンスを発揮したい時のために開発しました」エナジードリンク。だから、オフィスの仕事やクラブのパーティーなどではない。阿波踊りのためのドリンクなのです。

 阿波踊りの前に「はたして今日、自分は最高のパフォーマンスを発揮できるだろうか」と不安になることもあると思います。そんなときにはアワライズ、というわけですね。

側面なのでやや読みにくいですが、「阿波踊りで最高のパフォーマンスを発揮したいときのために開発された」としっかり書いてあります

「朝まで踊ろや! 一緒に踊ろや!」という力強いメッセージ

 アルギニン、ビタミンB2、B6、B12、カフェインを配合。炭酸とゆず果汁の香りがマッチした、刺激がありながら飲みやすいエナジードリンクだそうです。

 徳島県のメーカーらしく、地元・徳島県産のゆずを使用。味はフルーツでも無果汁が当たり前のエナジードリンク界隈において、果汁1%はかなりの果汁を使っていると評価できます。

 ちなみに徳島珈琲のサイトにはアワライズが買える場所を紹介した地図があるので、飲んでみたい人はぜひ参考にしてください。

 エナジードリンクということで、今回はアスキー編集部のエナドリ番長・スピーディー末岡さんにも飲んでもらいました。

スピーディー末岡(左)、モーダル小嶋(右)。阿波踊りエアプ勢なので、ぜんぜんサマになっていません

ゆず果汁1%の効果は絶大!

「うわっ、ゆずソーダじゃん!」「エナジー感は希薄ですね」

 スピーディー末岡「ゆずソーダだよ! 居酒屋のゆずサワーみたいと言ってもいいかも。エナジードリンク+ゆずって感じじゃないから、知らずに飲んだからエナジードリンクだとわからないんじゃないかな。ゆずが嫌いじゃなければ誰でもいける。ただ、エナドリの味が好きだという人にはちょっと物足りないかもね」

 実際問題、味としては、ゆずソーダです。ゆず果汁1%はダテではありません。こんなにしっかり果汁の味がするとは思っていませんでした。エナドリらしいケミカルな“風味”ではなく、ゆずの“味”です。おいしいです。

 もっとも、エナジードリンク特有の雰囲気が好きな人には、ちょっと違うかもしれません。それぐらいゆずの味があるのです。実にさわやかなエナドリです。

 とはいえ、筆者が炭酸飲料を飲みなれているから、評価が甘くなっている可能性もある。そこで、エナジードリンクはちょっと苦手という、グルメ担当のナベコさんにも飲んでもらいました。

グルメ担当・ナベコさん。徳島県についての知識は「香川の下ですよね?」

 ナベコさん「あっ、ゆずの味がすごい! 普通、エナジードリンクって、果汁とかも入ってないし、あくまで“風味”の範疇だったりするじゃないですか。これは本当にゆずの味もする、香りもする。炭酸が苦手でなければ、エナドリが好きじゃなくても飲みやすいと思いますよ」

 エナジードリンクといえば、「レッドブル」「モンスターエナジー」が2大巨頭です。そのため、後発のエナドリは、どう頑張ってもそれらの味に似てしまうことが多かった。エナジードリンクの雰囲気を出すためには、仕方ないともいえますが。

 そこで“阿波踊り”、すなわち徳島を全面に押し出して、レッドブルとモンエナの呪縛から逃れたアワライズ。「エナドリじゃなくてゆずソーダじゃないか」という意見もあるでしょうが、しかし徳島の人からすれば、「阿波踊りのための徳島のドリンクなんだから、かんまんわだ」なのかもしれません。個性的なエナドリとして、その意気や良し! と高く評価したい1本です。

「阿波踊りの前には飲むしかないね!」「阿波踊りに参加する機会があまりないんですよね……」


モーダル小嶋

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。髪型を坊主にしたため、プロフィール画像とまったく違う風貌になった。ショートコラム「MCコジマのカルチャー編集後記」ASCII倶楽部で好評連載中!

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