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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」 第184回

ラスベガスでの最悪の事件と、米社会で身を守るツールとしてのTwitter

2017年10月03日 15時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII編集部

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Twitterアプリの通知機能を活用

 そうした状況を察知して行動計画を立てる上で、Twitterは非常に重要なツールとして作用していることを実感しています。日常的な活用以上に「身を守るツール」としての信頼感が強まったことは、米国での生活における1つの変化でした。

 ちなみに筆者は、TwitterのiPhoneアプリの「通知」機能を使って、地域のニュースを素早く察知できるようにしています。アカウントをフォローするだけでなく、新しい投稿をプッシュ通知で知らせるように設定するのです。こうすることで、iPhoneのロック画面やApple Watchで最新のニュースを知ることができます。

 たとえば地元のニュースチャンネル「KRON4」や「NBC Bay Area」は、素早く情報を察知するきっかけになります。また、地元バークレーのニュースメディア「Berkeley Side」も、現場の人たちの情報を集めてリツイートしてくれるため状況ハックに便利です。加えて、「NWS Bay Area」をフォローして、最新の気象通報を受け取れば、最低限の「身を守る情報」が手に入ります。

 筆者は東日本大震災発生時につくば市にいて、東京の自宅に戻れなくなり、家族とも普段の手段で連絡が取れなくなった経験がありました。メールやメッセージなどが通じない状態で、Twitterの投稿はうまくいき、家族に安全を伝える事ができました。

 ちょうど日本では先週末、「天空の城ラピュタ」が放映され、ストーリーに合わせて同時に投稿する一種の負荷テストが行なわれたと聞きます。もちろん現状ではデマの拡散の問題が解決されたとはいえませんが、Twitterに慣れていることは、サバイバルする1つの手段を確保する上で重要な訓練と言えるのではないでしょうか。


筆者紹介――松村太郎

 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。米国カリフォルニア州バークレーに拠点を移し、モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。

公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura

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