「Microsoft Ignite 2017」にみるAzureの進化 第3回
AWSを貪欲に追うMS、Ignite 2017で発表されたAzureの新サービス群
既視感ある、Azureにデータを物理搬送する「Azure Data Box」が登場
2017年09月28日 07時00分更新
フロリダ州オーランドで9月25日から29日まで開催中のマイクロソフト技術カンファレンス「Ignite 2017」では、Azureの新サービスが続々発表されている。公式ブログによれば、初日25日だけでもAzureとデータプラットフォーム関連で70以上の新発表があった。
新発表のうちのいくつかは、AWSユーザーにとって馴染み深いもののようだ。例えば、Azureに新たに追加された「Azure Availability Zones(AZ)」。障害の観点から、1つのリージョン内で電源やネットワークが分離されたロケーションを指定してVMを配置できる機能だが、AWSには昔からある概念だ。
また、Azureの仮想マシンインスタンスを1年~3年分予約すると利用料金が最大72%割安になる「Reserved VM Instances(RI)」。今回のIgniteで発表されたこのAzureの新料金プランは、Amazon EC2では「Reserved Instances(RI)」というほぼ同じ名称で以前から提供されている。
ビジュアル的にも既視感があるのは、新発表のデータ移行アプライアンス「Azure Data Box」だ。Azure Data Boxは、オンプレミスからAzureへ大量のデータを転送したい場合に、専用のアプライアンスにデータを格納して物理的にAzureデータセンターへ搬送するもの。9月にAWSの東京リージョンでも提供を開始した「AWS Snowball」と使い方は同じだ。
AWSで実績のある機能はAzureにも必要、という姿勢でAzureに欠けたパーツを積極的に埋めていくマイクロソフト。クラウド界の巨人AWSを貪欲に追いかけるマイクロソフトの意気込みをみたIgnite 2017の1日目だった。本記事ではAWSユーザーが見たことがありそうなAzure新発表のみを特集したが、もちろん、そうではないサービスも多数リリースされている。
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