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iPhone X&iPhone 8、ASCII徹底大特集! 第26回

iOS 11をチェック! iPhoneはこれだけ変わった! カメラと画面収録が超便利!!

2017年09月23日 12時00分更新

文● 林 佑樹 編集●ASCII編集部

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AR機能はアプリ次第だが
いくつか対応済み

 ARに対応したことも最大のトピック。サードパーティーからのアプリ待ちとなるが、「アメミル」や「ヒューマン・アナトミー・アトラス2018エディション」が対応済みのほか、表示が「ミュージック」っぽくなったApp Storeでも特集されているので、まずは試してみるといいだろう。


アメミルのAR機能を画面収録してみたもの。日本全体を見渡す感じで、雨量や雲の位置をチェックできる。

ヒューマン・アナトミー・アトラス2018エディション。路上で試してみたらシュールになってしまったが、薄暗い場所でも機能する。なおグイグイと人体の中に入っていけるので、大変、勉強になるアプリだ。


App Storeでは2017年9月20日時点で、特集カテゴリとして並んでいる。ゲームの対応が待たれる

3D Touchをはじめ細かい変化がある

 まず、3D Touchで画面左端を押したときのタスク切り換え画面への移行が消滅した。通知センターの表示も変更されており、ロック画面がでてくる仕様になった。ロック画面そのままなので、フリックでカメラも呼び出し可能だ。

 Siriは、発音がナチュラルになっているほか、銀行アプリやQRコード表示可能なアプリとの連携が可能となっているが、大きな変化はナシ。応答性も向上しているため、カジュアルに話しかける感じで操作できるようになったのは、うれしいところ。iOS 10よりも予定登録がサクサクである。

機能一覧も見られる。Siriリリース当初からすると、操作できることが増えており、さらなる発展を期待したい

 そして、人によってはうれしいアップデートの「ファイル」。iCloudストレージだけでなく、OneDriveやAmazon Drive、Googleドライブなども追加してファイルを共有できる。NAS用アプリの追加も確認できており、あれこれとクラウドストレージを使用しているのであれば、起点を一元化できるため、便利に感じるだろう。

「ファイル」の設定画面。フロントエンド的な振るまいとなるが、各サービスにさっさとアクセスできるのが魅力

緊急SOS機能も追加されている。電源/スリープボタン5回押しで起動するというもの。スマホはすっかりインフラ、ライフラインのひとつ。緊急時用に設定しておくといいだろう

やっぱり気になるカメラ周りの強化

 カメラにはいくつかの機能追加と更新がある。しばらく意識しておく必要があるのは保存形式だろう。これは写真と動画に影響するもので、従来のJPEGとH.264に加えて、HEIFとHEVCを選択可能になっている。後者は前者よりも圧縮率が高く、ストレージ容量の節約に繋がるのだが、扱える環境がまだ少ない。

 しかし、AirDropやメールで添付、SNSへの投稿では自動的にJPEGに変換されるため、ストレージを節約したいのならばHEIFとHEVC、JPEGのほうがいい。なお、HEIFについて少し触れておくと、JPEGと比較してファイルサイズは約50%減で深度情報を持つというもので、ドット単位で意識しないと違いはわかりにくい。

設定→カメラ→フォーマットから変更できる。高効率がHEIFとHEVC、互換性優先がJPEGとH.264

カメラを真上か真下に向けると、水準器が表示されるようになった。旅行でありがちなシーンで役に立ちそうだが、なぜか正面を撮影する際の水平水準器はない模様

 長らく、iPhoneの純正カメラアプリは、QRコードに非対応だったが、ついに対応した。画面中央部にあるQRコードを優先する仕組みで「QRのススメ」(こちら)であれこれと作成してみたが、しっかりと対応していた。

URLだけでなく、メッセージもちゃんと読める。読み込み時は画面上部に通知が出る仕様

 ポートレードモードは、HDRとLEDフラッシュ、光学手ぶれ補正に対応したほか、ボケ具合にも調整が見られた。後ろボケはより自然な感じになり、前ボケは軽くといった具合で、違和感は少なめ。また前ボケをほとんどナシの状態にすることもあり、あくまで「エフェクト」としての割り切りも明瞭になった。また光学手ぶれ補正とLEDフラッシュの対応で、暗所や薄暗いところでのポートレートモードもやりやすくなったので、試してみるといいだろう。

ポートレートモードでフォーカスポイントを変更した場合のボケ具合の変化。左から手前、中央、手奥となっているが、手前のコップを見ると中央と手奥の場合でボケ具合に大きな変化はない。また手前の写真では処理が一部破綻していると、寄りすぎた場合の事故率はiOS 10のままだ

 Live Photosには従来のLive Photosに加えて、ループとバウンス、長時間露光がエフェクトとして追加された。ライブラリで当該Live Photosを開いた状態で、フリックすると設定可能になる。対応するサービスが少ないため、いまいち出番の少ないLive Photosだが、長時間露光はお手軽に車両のテールランプを流せるほか、ある程度、明るさを稼げるため、スマホ用三脚のあるシーンで使ってみてほしい。

Live Photosのエフェクト選択画面。ループは繰り返し、バウンズは逆再生、長時間露光は文字通りだ

【まとめ】特に動作不良なところもないので
すぐにアップデートしていいかも

 追加・更新された機能をチェックしてみたが、その過程でクリティカルな不具合とは遭遇していない。操作感については、コントロールセンター周りが大きく変化しているのでやや戸惑うが、いつものiOSなままであるため、慣れるまでに多くの時間は必要なさそうだ。また、冒頭で記しているがiOS 11で動作しないアプリに普段から必須のものがある場合は、更新を期待するか、代替アプリを探してからがオススメだ。


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