Palmのライバル的存在が生まれ変わって帰ってきた!!
まさによみがえったPSION! QWERTYキーボード搭載Android「Gemini PDA」に惚れた
2017年09月20日 17時00分更新
かつてPalmと争ったPSIONの関係者が開発
PDA時代のUIも一部実装されている!
実は、Gemini PDAの開発には2000年頃にPalm(パーム)とPDAのシェア争いをしていたイギリスのPSION(サイオン)の関係者が絡んでいます。
元PSIONの創業者のDavid Potter氏、同じく元同社マネージングダイレクターのColly Myers氏、そしてPISONの美しいPDAのデザインを担当したMartin Riddiford氏がGemini PDAの開発に名を連ねています。
PSIONは「使いやすいハードウェアに美しいUIを搭載したスタイリッシュなPDA」でした。Gemini PDAは、そのサイオンの製品の精神をそのまま引き継いだ、「21世紀によみがえったPSION」と言える製品なのです。
さて、Gemini PDAのモックアップは2月にバルセロナで開催されたMobile World Congress 2017で初展示されました。
クラウドファウンディングの情報によると製品の出荷は12月の予定。その後、なかなか実機が登場していませんでしたが、MWCA 2017の同社ブースにようやく稼働する製品が展示されていました。
製品は9月頭に出てきたとのことで、MWCA 2017の開催1週間前に完成したとのこと。とはいえ、現時点ではまだキーボードの一部は動かず、カメラも調整中。
一部のキーボードは動作し、ディスプレーのタッチ操作もできる状態でした。ちなみに、写真の製品はアラビアキーボード配列になっていますが、キーボードは各国向けに複数用意しているとのこと。
機能キーあたりはまだ表示が統一されていませんが、スペースキー左の「Menu」または「Planet」キーを押すと、画面の下にアプリのショートカットアイコンが表示されます。
このあたりはPSIONの名機「5mx」など、PDA時代のUIをAndroid上で再現しています。QWERTYキーボードを使いながらワンタッチでアプリが呼び出せるのは便利でしょう。
本格的なQWERTYキーボードを備えていますが、Gemini PDAは両手で持って親指だけでタイピングすることも可能です。これもPSIONのPDAの使い勝手を引き継いでいます。
机の上に置いて、両手全ての指先を使ってのタイピングもそれなりにできます。しかも本体はキーボードの奥側が若干持ち上がるので、傾斜が付いて押しやすくなるのです。
Gemini PDAのトップパネル部分にスリットがありましたが、本体を開くとヒンジ側の部分がボディーから浮きあがり、完全に開くとL字型となり、キーボード部分を若干持ち上げるのです。金属素材なのでバネのように自然に開かせることができるのですね。
繰り返しになりますが、こんなギミックもPSIONのPDAを思い出させます。ちなみにPSION 5mxは上ブタを開くとQWERTYキーボード全体が前にせり出してくる構造でした。