突然発生したHPのプレミアムノートPCをテストしてみた
PavilionPower15 試用レポート 4コア+GTX+4K液晶と3拍子そろって15万円っ!
2017年09月08日 12時00分更新
HPが7月13日に新製品を一気に発表しましたが、そこでオレ的にいちばん気になったのが「Pavilion Power 15」だった。
HPのラインアップ上でいうとPavilionシリーズは、いわゆる「スタンダードノート」なのだが、これに「Power」という名前がついたこの新モデルは「プレミアム」と呼べるスペックを持っています。製品版がとどいたので試用してみました。
4コアCPUにGTX1050に4K液晶で
15万円なんですよお客さん
PP15には3つのモデルがある。まずCPUだが、全モデルが4コアで、i5-7300HQかi7-7700HQを選べる。メモリは8GBか16GB、液晶はとってもうれしい非光沢(!)で、15.6型のフルHDまたは、こちらもウレシイなんと4K(3840×2160ドット)も選択可能です。
GPUにはもはや最新プレミアムノートの定番ともいえるGeForce GTX1050にVRAM4GBを搭載。ストレージは1TBのHDDのみか、128GB/256GBのSSDを搭載したデュアルドライブモデルも設定されています。
ベーシックモデルはi5に8GBメモリにフルHDで1TBHDDのみ、スタンダードモデルはi7に16GBメモリでフルHDに128GBSSDも搭載で、パフォーマンスモデルはスタンダードのSSDが256GBになり、ディスプレイがこれだけ4K解像度(3840×2160ドット)となります。
地味なデザインだが
作りはさすがのHPクオリティ
実際に触ってみました。キーボードは残念ながら(オレ的にです)テンキー付きですが、キータッチはよく、そのうえ静音なので、会議中も安心してタイピングできます。トラックパッドのクリック音も静かです。
PP15は、いま流行りの狭額縁ではないので、本体サイズは横幅378×奥行254と大きめで、厚みも最大27ミリとスリムとはいえません。とはいえ、手にしたときも、持ち歩いても、「厚すぎ」とは感じませんでした。パッと目をひくステキなデザインではないですが、逆に目立たず、オレとしては好きです。重量は約2.3キロと、こちらはちょっとずっしりを感じます。
液晶のヒンジ部の形状が、最近のHPのプレミアムラインと同じデザインで、ちょっと回り込んだカタチになっていて、液晶を使用位置まで開けると、背後で机に到達して、本体をちょっと持ち上げる構造になっています。これによって、キーボード面が若干傾斜します。
15型フルサイズなのでインターフェースもフルに搭載していて、流行りのType-C×1にType-A×3、HDMIに有線LAN端子も内蔵。イーサケーブルは、ちょっとフタの部分が開くカタチでコネクターを接続します。SDカードスロットもフル型を標準搭載なのも、我々デジカメオタクにはうれしいですね。
排気口は液晶のヒンジ部にあります。液晶を開いた状態では、排気が液晶に沿って上に拡散するという、最近のクラムシェルの流行りの設計です。直背後や左右へ出るものは、まわりのみなさまに不快感を与える可能性がありますから、これがいちばんいいですね。
ベンチマークしてみたら
SSDが超速でバッテリーも長持ち!!
今回試用したのは最上位のパフォーマンスモデルでコアi7にもちろんGTX1050に4K液晶を積んでいる。
まずはおなじみCinebenchではCPUが736、OpenGLが103と、同じ構成のZenBook ProやDellのXPS15とほぼ同じ値である。3DMarkのFireStrikeは5543で、こちらも他社の2機種と同じでGTX1050の性能は十分に出ている。
試用機が搭載していたSSDはサムスンの「PM961シリーズ(MZVLW256HEHP)」で、これはかなり速いタイプ.案の定CrystalDiskmarkマルチのシーケンシャルライトで3265、リードで1286と最高レベルの速度を叩き出した。128GBはどんなドライブか不明だが、この256GBモデルはオススメである。
バッテリーは68.5Whの容量で、この重量(約2.3キロ)からすると多いとはいえないが、バッテリーベンチでバックライト100%、省エネOFFでなんと5時間15分も駆動した。先に出てきた同スペックの他社モデルでは5時間以下だったので、これも優秀である。
充電器は19.5Vの7.7Aで150Wの出力を持つ大型選手で、本体といっしょに持ち歩きたくないタイプだが、おかげで充電時間は、PCを使用しながら(上記放電と同条件)で、50%充電まで35分、70%まで53分、90%まで71分と優秀だった。
写真やビデオのヘビー処理に
もちろん3DゲームもOKのシブいヤツなのだ
しばらく3Dベンチやゲームを入れて遊びましたが、冷却ファンの設計がいいのか、本体は部分的にあったかくなるものの、キーボード面も底面も熱くなることはありませんでした。もちろんフルパワー状態で連続利用すると、ファンはブンブンと回りますはい。
PavilionPower 15のおどろくべきことは、お値段の設定です。「大盤振舞キャンペーン(9月7日現在)」中とはいえ、コアi5モデルでなんと9万8800円(税抜)からと、とってもお安いのです。スペックはプレミアムなのにお値段はスタンダードとでもいいましょうか、i7に16GBメモリに4K液晶の最上位モデルも14万0800円はかなり引かれますね。
とはいえ、Pavilionは基本的にスタンダードラインですから、スペックはこのままキープしていただいて(といいながらGTX1060がベターですが)、SPECTREやENVYといった、HPのプレミアムラインから、カッコいいデザインで登場するのも期待しています。当然ですが、軽量化は推し進めていただいて1.8キロですかね、よろしくお願いしますね~~