IFA 2017レポート 第28回
パスポートを出すだけではダメな場合も多いそうです
ドイツはプリペイドSIMの販売規制が開始 SIMフリースマホユーザーは注意
2017年09月08日 09時00分更新
IFA 2017が開催されたドイツのベルリンでは、2017年7月以降にプリペイドSIMが買いにくくなっています。外国人向けに販売しないキャリアもあり、現地回線の確保にひと苦労しました。
SIMフリースマートフォンを持ってドイツに行く人は注意が必要です。どのような状況になっているのか、ベルリンの各キャリアの店を周ってみました。
ドイツのプリペイドSIM制限、各キャリアの対応
ヨーロッパでは各国がテロ対策のために、プリペイドSIM購入時の本人のID確認が厳格化されました。今回訪問したドイツでは、2017年7月1日からプリペイドSIMの購入時に本人IDの確認に加え、ドイツ居住であることが必要になったとのことです。
これまでもドイツでプリペイドSIMを買う場合はパスポートを提示する必要がありましたが、住所の確認は店次第で、ホテルの住所を求めるところがあれば、何もなしで買える店もありました(おそらく購入店舗の住所で登録)。
また、MVNOのプリペイドSIMの場合はオンライン登録ができますが、本人認証は名前や生年月日を入力するだけでOKだったのです。
しかし、2017年8月末にベルリンを訪れたところ、いくつかの店舗ではプリペイドSIMの購入は断られ、またプリペイドSIMの販売をやめた店舗もありました。今後状況は変わるかもしれませんし、抜け道もあるかもしれません。
最悪の場合、「ドイツに着いたけどSIMが買えない」というケースもありうるのです。2017年9月時点で、各キャリアの状況をまとめます。
1.ドイツテレコム:購入不可
ドイツ最大のキャリア・ドイツテレコムは数件回りましたがどの店でもドイツ非居住者へのプリペイドSIMの販売はNG。同社のMVNOであるCongstarも同様で、プリペイドSIMが購入できるのはドイツ居住かつドイツのIDを持っている人のみとのこと。
2.ボーダフォン:購入可能だが高価格
ボーダフォンは3件回って、いずれの店でもパスポートとホテルの住所があればOKとのことでした。MNOですし、現時点ではベルリンでプリペイドSIMを買う場合はボーダフォンが一番確実かもしれません。ただし、IFAの会期中だからなのか、ショップでは本来は存在しない「SIM代」を請求して販売されそうになりました。
ボーダフォンのプリペイドSIMは9.99ユーロで1.25GBと、25ユーロで2.5GBの2種類があります(ほかにもいくつかありますが割愛)。そして、9.99ユーロのSIMは現在プロモーションで1.25GBが加算されます。つまり、どちらのSIMを買っても2.5GB使えるのです。ならば、9.99ユーロのSIMを買ったほうがいいですよね。
ところが9.99ユーロのSIMを買おうとすると、SIM代が別途30ユーロかかり、合計39.99ユーロになるとのこと。一方、25ユーロのSIMはSIM代などなく、そのまま定価販売されます。
ということで、25ユーロを払ったのですが、お店から出てきたSIMのパッケージは本来欲しかった9.99ユーロのもの。結果として2.5GB使えるSIMを買えたものの、心の中にもやもやが残った状態でした。
なお、IFA2017のボーダフォンブースでは定価でプリペイドSIMを販売していました。会期初日にここで9.99ユーロのSIMを買えばよかったのですが、初日から来客が多く並ぶ時間もないため断念。来年は会場時間とともに行ってみようと思います。
3.O2:購入に書類が必要
O2の店は2件回り、どちらの店でも「外国人はパスポートで本人認証OK。ただし、ホテルで滞在証明書を出してもらってくれ」と言われました。これは予約時のホテルの予約表ではありません。ホテルに言えば発行してくれるのでしょうがちょっとメンドウです。
また、友人とツインの部屋を取って友人名義で予約した場合は発行してくれないかもしれません。ちょっと買いにくいですね。
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