マウスやキーボードの出来はゲームプレーの質にかかわる重要な要素、というのはゲーマーの常識。特にマウスはFPSなどのエイミングに強く関係するのでシビアに選ばざるを得ない。
各社からさまざまな付加機能や高精度センサーを搭載したゲーミングマウスが発売されているが、それなりのスペックを備えたモデルは価格も高め。1万円以上するマウスも珍しくない。
だが、買って手に合わなければ後悔が残るし、手に合っても投資に見合った効果が得られないこともある。程々の価格で良い出来のマウスを使い潰すというスタンスのゲーマーも多いのではないだろうか。
そこで、「HyperX」ブランドをひっさげゲーミングデバイス市場に猛アタックを仕掛けているKingstonがリリースした「HyperX Pulsefire FPS」ゲーミングマウスを試してみた。
中身はKingston製の“HyperX”ブランドのゲーミングギア。今回レビューするマウス「HyperX Pulsefire FPS」の他に、キーボード「HyperX Alloy FPS」やマウスパッド「HyperX Fury Pro XL」、ヘッドセット「HyperX Cloud Revolver」にTシャツまである。カラーリングも黒+赤なので一式そろえて統一感を出したくなる。しかしマウスパッドのデカいことよ…
無闇に最新を狙わず、コスパを重視した設計
それではHyperX Pulsefire FPSをじっくり眺めることにしよう。全体の形状は右手の形状に合わせたナス型。マイクロソフトの“Intellimouse Explorer 3.0”の系譜、最近の製品だとRazerの“DeathAdder”に近い形状といえる。
Pixart社の赤外線イメージングセンサー“PMW3310”を搭載し、解像度は400/800/1600/3200DPIの4段階、トラッキング速度は130ips&最大加速度30G。左右ボタンはオムロン製+4ボタン(Kalih製)、USBのポーリングレートは1000Hzといったところ。これらのスペックは今どきのゲーミングマウスとしてはごく一般的なものだ。
枯れた設計を使ってコストダウンしているとはいえ、親指のラバーグリップや布巻ケーブル、底面の大型ソールなど、押さえるべき部分はしっかり押さえてある。中型やや大きめの製品でありながら本体重量は95gという軽さも好印象だ。
ボタンのカスタマイズ用のマイコンも搭載しないので、PCに接続すればすぐ使える設計になっている。マウスの感度を細かく調整したい人には向かない製品といえるが、余計な設定ツールなどを入れたくない人にはちょうどいい製品といえるだろう。
右側面、親指の当たるやや上の所には2つのボタン(ボタン4と5)を配置。この手のサイドボタンは配置が悪いと暴発しやすいので嫌う人もいるが、ボタンの突起の高さも固さもかなり良く練られているので暴発もせず、堅すぎて押せないということもない
