筆者は、腕日時計(腕につける日時計)から、ジョーク腕時計、ブランド腕時計、廉価版腕時計まで、おおよそ「腕時計」と名のつくモノはすべて大好きだ。
ただ大好きなだけで、腕時計の専門ライターでもなければ膨大な数を保有するコレクターでも、修理マニアでもない。あえて言うならば「腕時計ミーハー」という言葉があるなら、それがピッタリな表現だと思う。
今回はたまたま、食パンを入れるケースを近所のダイソーに探しに行って、カシオの低価格腕時計、いわゆる“チープカシオ”をはるかに超える“チーペスト腕時計”を偶然、見つけてしまったのだ。
ダイソーと言えば、かなり昔に日本で誕生した100円ショップだが、今は世界中のいろんなところでも見かけるようになった。
いつの間にか100円を超える低額商品も少しだけ置かれるようになったが、クォーツ腕時計は昔からずっと100円で売られているものが多く、筆者も今までに10本近く買った記憶がある。
平成の現代は、今さらながらチープカシオが人気のおかしな世の中。今回は久しぶりにチープさでは真っ向勝負でまったく引けを取らないチープカシオを超えた“チープチャイナ”なダイソーの300円腕時計を衝動買いしてしまった。
電池込みで300円だけどベルトはメタル!
購入した「BLUE PLANET メタルバンドDIGITAL腕時計」は、どうもダイソーの腕時計ブランドであるBLUE PLANETの仲間の腕時計らしい。
勝手な自己理解だが、ダイソーが腕時計を自ら商品企画しているとは思えないので、きっと安価な腕時計を大量生産している企業からの提案持ち込みでブランド化しているのだと想像している。
300円という安価な販売価格と極めてバランスの取れたビニールパッケージを切り開くと、腕時計本体(G212:パッケージ背面に記述)と取扱説明書(A4横、日・英)の2つが出てくる。
驚いたことに、取扱説明書はごく普通に販売されているクォーツ腕時計よりも解説が丁寧だ。そして、そのほか多くの取扱説明書より文字フォントが大きく、行間も広く読みやすく実用的だ。
そして、何より驚いたのは、G212腕時計のベルトが、シリコンラバー製ではなく、ステンレス製のメタルバンドであることだった。いよいよサイズ調整フリーのメタルバンドのクォーツ腕時計モデルが300円で買える時代となってきた。
G212腕時計表面の時刻表示エリアは、ブラック一色で統一され、アクセント的なあまり意味のない余分な縁取りのあるチープカシオよりも、はるかにマチュアでグッドセンスに感じる。
外観のイメージは、超有名な「CASIO F-91W」よりも少し高級で兄貴分のメタルベゼル仕様の「A164W」に似ている。
表面だけではなく、裏フタの形状なども類似点が多い。使用しているボタン電池もチープカシオの多くの腕時計と同じCR2016だ。
ちなみに、CR2016は日本国内でのおおよその定価が300円。実売価格が半値くらいなので、なんとG212腕時計はバッテリー単体の定価と同じ価格で本体が売られていることになる。
G212は側面からの文字の視認性も問題なく、最近スペアとしてもう1台購入したF-W91との視認性比較も十分対抗できるレベルだ。
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