kintoneな人 第1回
キーマンが語る「現場ユーザー」「コミュニティ」「受託開発」「グローバル」
日本発グローバルの業務改善クラウド「kintone」の5年を伊佐PMに聞く
2017年02月16日 15時00分更新
「業務改善ならkintone」という文脈をグローバルでも作っていく
kintoneはグローバルも見据え、途方もない高みを目指している。もちろん、これは一両日では難しい。そのため、前述した「活用から拡大」というサイクルを地道に進めていく。
「統計によっても異なりますが、国内の事業者数はざっくり400万社くらい。現在、kintoneの契約者数は5,000社を超えていますが、まだまだ1%未満のレベルなんです。なので、普及状況としてはまだまだ。kintone Caféの理念にもありますが、『ビジネスパーソンが業務改善を進めるのであれば、使うのはやっぱりkintone』という流れにしたい」(伊佐氏)

「国内の事業者数を考えると、kintoneの契約者数はまだまだ1%未満のレベルなんです」(伊佐氏)
昨今では、拡大の流れが社内に閉じず、より広範に「飛び火」することもあるという。実際、kintoneでの業務改善の成功例を見て、グループ会社が芋づる式に導入を決めたという事例もある。
「kintoneは製品だけではなく、それをサポートしてくれる人とセットで拡大につながる。活用を拡大にするには、必ず拡大する理由が必要になる。だからkintoneで業務改善できる人自体を増やさないといけない。だから、業務改善のスキルやノウハウを定義して、明文化しなければならないし、外からわかりやすくしたい」(伊佐氏)
また、グローバルを前提としたチームプラットフォームとして開発されたkintoneは、誕生から5年を経て、実際に海を越えて使われ始めている。すでに200社以上の契約を獲得している中国では、上海でkintone hiveを開催し、80社のユーザーが参加したという。
「上海のkintone hiveは日本での議論とけっこう違っていました。中国をはじめとして、ほかのアジア諸国もそうなんですけど、性善説だけで回らない企業風土でどうやってkintoneを使いこなしていくのかが課題になったりします。たとえば、営業マンの日報とかは、訪問先の入り口とその日の新聞を自撮りして送るんです(笑)。それでも写真をねつ造する人がいるので、GPSと連携させるとか。そういうノウハウですごく盛り上がっています」(伊佐氏)
このようにkintoneは当初のもくろみ通り、文化を超えて使われ始めている。既存のグループウェアでは難しい市場をカバーしつつあるのだ。最近では、米国でも勉強会が始まり、道のりは長いながらも、確実に端緒をつかみつつある。
「kintone自体が社長の青野が持っているグローバルへの夢からスタートしたプロダクトなので、グローバル展開は確実にやっていきたい。当初はイメージできなかったけど、僕たちだけじゃなくて、最近はパートナーやお客様も、kintoneでグローバルに行きたいという夢を共有しつつある。これはすごいパワーになるんじゃないかと思っています」(伊佐氏)

「僕たちだけじゃなく、パートナーもお客様も、kintoneでグローバルに行きたいという夢を共有しつつある」(伊佐氏)
(提供:サイボウズ)

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