マランツは1月17日、プリメインアンプのフラッグシップ機「PM-10」を発表した。昨年市場投入したSACDプレーヤー「SA-10」との組み合わせを想定したもの。当初は同時発表を計画していたが、より高い完成度を求めた結果、このタイミングになった。
これからの10年の礎を築く“10シリーズ”
「“10”は“7”や“9”同様、マランツブランドにとって特別な数字」(マーケティング担当の高山健一氏)。それだけに、これからの10年を切り開くブランドとして、新機軸を盛り込んたという。
SA-10はデジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバーターを、汎用チップではなく、ディスクリート構成で組んだ個性的な機種だった。ほかにはあまり例のない試みだが、使用する抵抗などパーツの組み合わせによる音の変化も吟味し、よりストレートで理想に近い音を追求できるといった利点がある。
PM-10でも新しい試みを取り入れるのは同様だ。“Separate Amplifier Concept”というマランツとしての新機軸が取り入れられている。マランツは2006年にリファレンスクラスの製品として、「SC-7S2」(コントロールアンプ)と「MA-9S2」(モノパワーアンプ)を投入した。B&Wの800シリーズなど大型スピーカーをしっかり駆動するために開発した製品だ。こういったセパレートアンプが持つ長所を、プリ/パワーを一体化したプリメインアンプにも取り入れていくものとなる。
特に注目はアナログのAB級アンプにこだわってきたマランツが、ついにスイッチングアンプを採用した点となる。