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ウルトラマン放送開始50年記念企画“ウルトラお宝大進撃” 第20回

ウルトラお宝秘話「ウルトラマンって英語でどう言うか知ってます?」

2016年12月24日 19時00分更新

文● 編集部

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ウルトラマン放送開始50年記念、お宝グッズ満載豪華本『ウルトラマン トレジャーズ』刊行記念! 総合プロデューサー佐藤利明さんが本書にまつわるウルトラ濃い話を語ります。お宝の裏側に秘められたエピソードは「ドヒャー」の連続です!!

 娯楽映画研究家・佐藤利明です。『ウルトラマン トレジャーズ』の数々の魅力を紹介してまいりましたが、今日ご紹介しますのは、なんとですね、1967年4月「さらばウルトラマン」が放映されたそのとき、すでにウルトラマンは海外に行っていたという話です。

 アメリカで全米ネットワークにセールスされるために、ユナイテッド・アーティスツ、昔ぼくらは「ユナイト映画」と呼んでいたんですが、そのユナイテッド・アーティスツが配給となってアメリカのテレビ局で放送された。そのセールスのために作られたアドが、今回の「お宝」です。

 アメリカで円谷英二さんの伝記を発刊されたAugust Ragoneさんが教えてくださったんですが、これは1967年4月に刊行されたアメリカのテレビ業界紙に載っていた。要するに、こういう番組をこのプロダクションで作っていますから買いませんかと地方のローカル局に販売するためのカタログみたいな本があり、その44ページと45ページに載っていたアドだというんですね。すごいですねえ。

 かっこいいですよ、この図柄もまた。ウルトラマンがピューンと飛んでいますが、脇には「39 INTRIGUING HALF HOURS」と書いてある。全39話、30分ものですよという意味ですね。そして「BY THE CREATOR OF GODZILLA」。ゴジラのクリエイターの円谷英二さんが総指揮で作っているウルトラマンですよ、と。

 これがきっかけになり、ウルトラマンはアメリカで放送されました。アメリカで放送されたウルトラマンというと、ジョン・シュレシンジャー監督の「真夜中のカーボーイ」という作品があるんですが、その中でジョン・ヴォイトがホテルでベッドの上にいるシーン、テレビをザッピングするとジャミラやスカイドンが映ったりする。むかし淀川長治さんが解説している日曜洋画劇場で初めて見たとき「アッ!ウルトラマンが写った!」とびっくりした覚えがありますが、これはアメリカでの放送があってのことだったと。

 今回はそのほかにもウルトラマンのセールスシートも復刻しています。1クール、全13話分のシノプシス(あらすじ)が英語で載っている。第2話はこういう話で、こういう怪獣が出てきますよ、という話がすべて英文で紹介されています。

 たとえば科学特捜隊なら「Science Patrol Members」。通称SIA。隊員は「Hayata」、「Commander Muramatsu」、「Arashi」、「FUJI」、「ITO」……あれ?イトー? これ、実はイデ隊員なんです。イデって発音が大変だから「イトー隊員」に変えられているんですね。そして「with the boy」は星野少年。最後がすごいですよ、「The Space Men」。ウルトラマンはSpace Men。

 ウルトラマン第1話「ウルトラ作戦第1号」シノプシスをぼくたちが英語でね、どのように当時の人たちが読んだかわかるように復刻しています。全13枚のうち現存する1枚を、当時の紙の雰囲気をそのまま紹介しているんですね。

 そしてもう1つは「Stars and Stripes」。「星条旗新聞」といい、今も国防総省が発行している新聞です。各国の駐留米軍基地家族とか、軍属の人たちが読む新聞です。その中で昭和41年、なんとベムラーとフジ・アキコ隊員がツーショットで写っている記事がありまして。コレクターであるM1号の西村祐次さんが保存されていたんですが、どうしても図版として載せたくて、アメリカまに連絡して交渉しました。そして本誌のトレジャーブックに図版として載せられることになりましたので、ぜひそれもお楽しみにしてください。


ウルトラマン トレジャーズ

●発行発売:エフェットホールディング株式会社
●企画編集:Team Treasures
●仕様:B4変型 ※ハードカバー付
    180P、写真約500枚、収蔵レプリカお宝資料50点
●価格:1万7000円(税別)
●全面協力:円谷プロダクション、M1号 他
●URL http://ascii-store.jp/p/2016090600001/?aid=expedition20

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