6万円台半ば高級コンパクト
キヤノン「PowerShot G7X MarkII」
今年の4月に発売されたキヤノンのプレミアムコンパクトシリーズの最新モデルが「PowerShot G7X MarkII」だ。同社のオンラインショップでは税別7万9300円だが、最安値ベースだと6万円台中盤くらいで入手できる。
コンデジとして考えるとちょっとお高めだが、1型のセンサーを採用した高級コンパクト機と考えればお得感がある。
有効画素数は約2010万画素の裏面照射型センサーを採用し、レンズは光学4.2倍(35mm判換算で約24mmから100mm相当)のズームを採用している。開放F値は広角側でF1.8、望遠側でもF2.8と明るめで、もちろん光学手ブレ補正が備わっている。
広角側ではレンズ前5cmまで、望遠側ではレンズ前40cmまでのマクロ撮影も可能。望遠側で40cmというのは結構拡大して撮れる距離で、だいたい名刺くらいの範囲を撮ることができる。
ズーム倍率が高めのコンデジは多いが、少しでも望遠側にズームすると近寄れなくなる機種が多い。本機の場合は望遠でこれだけの寄れるのが素晴らしい。
画像処理エンジンには「DIGIC 7」を初搭載し、ISO感度は最高でISO 12800まで、秒間8コマの連写やフルHDの動画撮影も可能になっている。
最近はスマホが普及しているため、コンデジの出番が減ってきている。スマホは持ち歩く機会も多いため手軽さでは勝っているが、画質面ではまだカメラ専用機のほうが有利な点は多い。
また、道具として「カメラ」を持ちたい人もいて、こういう面でも一般的なコンデジよりもちょっと大きめの撮像素子を採用する高級コンデジに注目が集まっているのだろう。
道具としてのカメラを突き詰めると、どうしても大きな撮像素子を採用したカメラになるが、素子サイズが大きくなるとそれに比例してレンズが大きくなってしまい、携帯性が損なわれてしまう。
レンズを含む本体サイズを程よい大きさにおさめて、なおかつ画質をキープできる1型センサー採用デジカメは、携帯性と画質を両立できるベストなマッチングと言える。
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