デフォルトの装備で必要な要素はほぼ揃いながら、9万円程度で購入できるコスパの良さをほこる「Critea VF-HE11」。CPUは十分なスペックと思われるが、GPUがNVIDIA GeForce 940Mと、少し前のものとなるため、その描写性能が気になるところ。そこで今回は定番のベンチマークテストを実施し、全体的な性能を検証してみた。
まずはPC全体のパフォーマンスを測るべく、定番のベンチマークソフト「PCMark 8」と「3DMark」を用いて、性能をチェックしてみた。
PCMark 8によるパフォーマンスチェック
総合系ベンチマークソフト「PCMark 8」は通常作業などのパフォーマンスをチェックするためのソフト。今回は「Home」「Creative」「Work」の3種類のチェックを行なった。
スコアは「Home」が3247、「Creative」が3904、「Work」が4281となった。「Creative」のポイントが若干低い気もするが、大きな問題になるようなスコアではない。
3DMarkによるパフォーマンスチェック
3Dグラフィックスについては、NVIDIA GeForce 940Mの性能がどの程度であるかが気になるところ。ゲーミングPCのような3D性能までは望めないが、それほど悪い結果にはならないだろう。そのパフォーマンスを測るため、3DMarkによるテストを行なった。
スコアは「Fire Strike」で1413、「Sky diver」で5581となった。やはり少し物足りないスコアになったが、リーズナブルなノートPCとしてはまずまずのスコアといえる。
CINEBENCHでCPU負荷テストを行なう
実際の3Dグラフィックスのレンダリングなどのベンチマークテストが行なえる「CINEBENCH」。このソフトではCPU性能などを測ることができる。ベンチマークのスコアは下記のような結果となった。
グラフィックスAPIのOpenGLは33.09ポイント、CPUの性能テストでは294ポイントという結果となった。クアッドコアのCore i7搭載PCにはかなわないものの、本機のCPUとGPUから想像していたポイントよりは良好なポイントになっている。
「ドラゴンクエストX」ベンチマーク
3Dグラフィックス性能が若干不安であるが、実際にゲームをしたらどのような結果になるのか、ゲームのベンチマークで本機のパフォーマンスを見てみよう。おなじみの「ドラゴンクエストX」ベンチマーク。
「CINEBENCH」の結果を踏まえ、高画質で問題なく動くだろうという推測のもと、1920×1080の解像度で標準品質と最高品質で計測した。
ゲームの中でもそれほど負荷の高くない「ドラゴンクエストX」ベンチマークでは、標準品質・最高品質ともに普通という結果が得られた。標準品質でプレーしても特に支障はないと思われる。低品質に落とせば5000ポイント以上のスコアが得られたので、より快適に遊ぶことができるだろう。
「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」ベンチマーク
高いグラフィックス描画能力が求められる「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」ベンチマーク。さすがにこのクラスのゲームとなると厳しいと想像されたので、まずは1920×1080の標準品質で計測してみた。
このベンチマークでは7000ポイントで快適なプレーができるとされているので、若干厳しい結果となったが、標準品質でも十分遊べるスペックだ。もし動作が不安定な場合には、解像度を落とすといい。
「ドラゴンズドグマオンライン」ベンチマーク
こちらも高いグラフィックス描画能力が求められる「ドラゴンズドグマオンライン」ベンチマーク。1920×1080の解像度で標準品質で計測してみた。
こちらのベンチマークでは標準品質で設定変更を推奨されてしまった。解像度を落として低品質でも試してみたが、それほどスコアはよくならなかった。
解像度を1280×720にすると、評価は普通となった。若干迫力が落ちてしまうが、快適に遊びたいのであれば、解像度を落とすことをオススメする。
全体の感想としては、若干グラフィック性能に不安は残るが、この価格で15.6型ディスプレーを搭載し、ディスクドライブも標準装備、接続端子も十分な数を備えている「Critea VF-HE11」はとてもリーズナブルに感じた。必要な要素が一通り揃っていることも評価できる本機は、予算を抑えつつ、より高い性能のPCをと考えている人には検討する価値があるPCだ。