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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第162回

今勢いがある中国スマホメーカー、LeEcoが米国上陸 スマホ、自動車を結びつける市場破壊は成功する?

2016年10月28日 18時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII.jp

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まずはブランド認知がカギか

 急展開での米国ローンチといえるが、大きなステップとなったのが今年7月に発表した米国のTVメーカーVizioの買収だろう。20億ドルを払って、Vizioの技術、人材、そして人脈や流通を手に入れた。Le EcoはYahooがサンタクララに構えるオフィスも一部取得しており、1万2000人規模にできる体制を整えているとのこと。ちなみに現在同社の米国での社員数は500人だ。かなりのスピードとスケールで、米国でのビジネスを立ち上げていく計画と見える。

 なお本国ではVRヘッドセット、カメラなども展開しており、それらもゆくゆくは米国で導入するのかもしれない。

 では、Le Ecoはうまくいくのか? 車を含むスマートデバイスすべてを網羅するアプローチであるだけに、ブランド認知はとても重要だ。一般的な米国ユーザーがLe Ecoを選ぶとすれば、Apple、Samsung、Amazon、Netflix、Teslaなどと比較することになるのだ。

 簡単ではないことは間違いない。Xiaomiも、Huaweiも、(まだ)実現できていないことだ。Le Ecoの幹部らはイベント中、自社を「Disrupter(市場破壊者)」と名乗った。そのとおりになるのだろうか。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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