もうずっと昔から、「超軽量」とか「紙」とか「激薄」とかいう言葉に弱い筆者ではあるが、今回は、これらの特徴の同時三つどもえ攻撃のチープな商品をアッという間に衝動買いしてしまった。
正式な商品名は「DIY PAPER CAMERA」(以下、ペーパーカメラ)というガジェットだ。
もはやスマホの内蔵デジカメは超高解像度が当たり前になってしまい、被写体の種類や周囲の環境によっては、パッと見、撮影した写真の雰囲気は高級コンデジに迫るものもある感じだ。
デジタル光学機器の技術の底上げ感は、相対的には喜ばしいことだが、実は少し寂しいノスタルジー感も伴うものだ。
そんなユーザーの気持ちの表われかどうかは分からないが、昨今の大手量販店の最新のデジカメ売り場には必ずと言っていいほど、近くにキッズカメラやトイカメラなどが併売されていることが多い。
世の中には多様な価値観があるもので、すべてのデジカメユーザーが常にシャープでコントラストのくっきりした、ピントバシバシの写真ばかりを望んでいるわけではなさそうだ。
ポジティブな表現の「クラシカルで味のある写真」とネガティブな表現の「低クオリティーな写真」の差異や関係性などに興味ある人も多いだろう。
前者は最新技術を持ってすれば、実現できるのか? というようなシンプルな疑問も多少は湧いてくるが、今回は、チープなコモディティーを集積した時代遅れの安価なデジカメガジェットであるペーパーカメラを使って、その辺りの謎の解明のスタートポイントとしたい。
薄さ約6mm!
チープ感も楽しい「DIY PAPER CAMERA」
ペーパーカメラは店頭では簡単なブリスターパック型式で販売されている。内部には、A4紙に英文で記述されたユーザーマニュアル(取説)と完成済み本体、専用ビニールストラップ、そして着せ替え用の外装化粧ペーパーの4つが入っている。
冒頭でも紹介したが、デジカメ技術が進化すればするほど、この手のチープな手作り感満載のプロダクトは増え続けている。
こういうチープ感が嫌いではない筆者も、すでに手回し充電機能とバラエティーレンズを搭載した「Bigshot」カメラや、単4電池2本で動作し、外装に好きなイラストを自分で描いて楽しめる「Paper Shoot」カメラを愛用している。
今回のペーパーカメラは、手回し充電でもなく、乾電池駆動でもなく、USB/ACアダプター経由で充電を行なう仕組みだ。約6mmという薄さながら、向かって左下に標準USBプラグの基盤が露出しており、一般的には標準的なUSB/ACアダプターやパソコンのUSBポートに接続して充電を行なう分にはまったく問題なさそうだ。
しかし、ペーパーカメラの外観や大きさが特殊なため、一般的なUSB/ACアダプターやパソコンのUSBポートで接続できない場合は、USB延長ケーブルによる充電となる。その際は、USB/ACアダプターと同様の凹型のプラグ付きのケーブルが必要となる。
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