日本ラッドは6月7日、IoTプラットフォームとアルコールチェッカーを活用した運輸業界向けクラウド業務ソリューション「Smart Vehicle Cloud~IT点呼~」の提供を開始した。
昨今、安全が重要となる運輸事業者には運行前点呼が法的に義務付けられており、各拠点には据置型のアルコールチェッカーを設置し、その記録や健康に関するヒアリング情報を帳票として残している。しかし、長距離輸送などで拠点外から業務を開始する際、運行前点呼は電話ヒアリングなどで済まされていることが多く、実効性が問われてきたという。
そこで日本ラッドの展開するクラウドサービスに伊2045TECHのアルコールチェッカー「FLOOME」を組み合わせたIT点呼システムを開発した。今回提供するシステムでは、遠隔地でのアルコールチェックや健康状態の確認、ヒアリングをスマホアプリで行えるだけでなく、免許証スキャン機能や映像による確認機能の実装により、拠点で実施されるレベルの運行前点呼を実現、実効性と安全性強化に貢献するという。
また、今後規制緩和されるクラウド上でのデータ管理にも対応し、多額のシステム開発費をかけることなく、低コストで効率的な点呼情報マネジメント環境を実現するとしている。
日本ラッドは、システム提供だけでなく、アルコールチェッカーの保守や現地デリバリサービスなども併せて提供。事業者側のスムーズな導入を支援する考え。税抜価格は、初期費用が1拠点10万円、アルコールチェッカーが1台2万円程度、月額費用が5000円(1拠点あたり)+台数に応じた従量課金。直販および販売パートナー経由で初年度1000台程度の販売を目指す。